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ホームレスはどこへ?

いよいよ来週から、洞爺湖サミットが開催されます。
世界の要人が集まる会議だけに、札幌の街中でも目に見えて警備が厳重になってきました。
随所に警察官が配置され、上空には頻繁にヘリコプターが飛び交っています。
警備の邪魔になるのか、あるいは美観の問題なのか、放置自転車が凄い勢いで撤去されています。

最近ふと気が付くと、札幌駅や北海道庁の前で雑誌を売っていたホームレスの姿が見えなくなりました。サミット期間の自粛要請でもあったのでしょうか?


10年ほど前、僕はJR高架のそばに住んでいました。
その高架下には、当時たくさんのホームレスが「住んで」いました。
越してきた当初はその光景に少々不安でしたが、すぐに、彼らは決して住民に迷惑をかけることはないとわかりました。

昼夜を問わず、騒ぎ立てることなど一度もありませんでした。
彼らは、空き缶や古新聞を集めたり、あるいは日雇いの仕事などをしながら、生計を立てているようでした。
暗い夜道を歩いて帰るときなどは、その場所に来ると、人の気配にむしろホッとした気持ちになりました。

ある日、行政の指導によって彼らは強制的に移動させられました。
自立支援施設に移すということのようでしたが、後の報道によれば彼らの全てが望んでいたことではなかったようです。
高架のそばに高級マンション建設の計画があり、そのデベロッパーが市に圧力をかけたのだと、近所ではウワサされていました。

ホームレスが排除された場所は、金網に囲まれた公園になりました。
遊具禁止の公園のはずが、程なくして練習場所を追われたスケートボードの若者達が集まるようになりました。
公園になった高架下は、確かに見栄えは良くなりましたが、スケートボードの騒音は住民にとってはむしろ迷惑なものでした。
ホームレスの変わりに、行き場所のない若者が集まるようになっただけなのです。


道庁前や札幌駅前で雑誌を販売しているホームレスの人たちを見ると、当時のことを思い出します。
あの時の彼らはその後どうしているだろうと。
力になれない代わりに、雑誌を1部買い求めます。

公共の土地を占拠することは、勿論正しいことではありません。
しかし、世界の目が集まるからといって、もしも彼らを「ないもの」として扱うのなら、それは間違っていると思うのです。
彼らも含めて、この国の、この街の姿なのですから。


(2008年07月03日)

コメント(1)

販売再開しました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

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