札幌から車で一時間ほど、長い長い直線道路を過ぎたあたりの「道の駅」で所在無く立っていると、程なくして待ち合わせの依頼人が現れました。
身内の方が急逝され、依頼人は予期せずして「相続人」という立場になりました。残された土地や家屋などの相続手続のため、現地を確認させていただく必要があったのです。
依頼人が、困惑顔で当事務所にいらしたのはその数日前のことでした。
亡くなられた方はずっと一人住まいでしたので、何がどこにあるやら誰も全くわかりません。住居地はもとより、先代が使用していたと思われる畑地や納屋の権利の権利は今どうなっているやら不明。他の土地関係の古い書類が出てきましたが、現在の状況は不明。自家用車も2台残されていますが、新しい1台は車検証がない。古い1台は鍵がない。そもそも車が生きているかどうかもわからない…などなど、確認事項がたくさんあります。それらのひとつひとつについて、司法書士と分担しながら確認していく作業となります。
長く闘病をされていた方ならともかく、今回はまさかの急逝でしたので、依頼人はさぞ驚き大変な思いをされたことでしょう。依頼人の負担が少しでも軽くなるように、粛々と相続業務を行うことが僕たちの役割です。
残されたお住まいは、待ち合わせ場所から車で数分の畑地の奥にありました。
持参した花束を沿え、手を合わせます。
絡まった糸を解きほぐすような長い作業が、そこから始まります…。
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