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第68回 知的資産の「可視化」とは

前回お伝えしたように、知的資産経営とは「自社の有する知的資産を、どのように維持、管理、強化、改善してゆくかを再認識し、自社の強みとして生かしてゆくか」という考え方です。このような知的資産経営は、大企業のような特別な強みを持った企業ではなく、限られた経営資源しか持たない小規模の企業こそ実践すべき経営といえます。

企業の価値判断は、多くは財務諸表などの数字的なものに限られます。しかし、企業の価値を計るモノサシはそれだけではありません。
例えば、とある製造業の企業に卓越した技術者Aさんがいるとします。
Aさんが自社製品の開発や改良にどのようにかかわり、過去において実績をあげてきたか。
Aさんの実績(製品)が市場においてどう評価されてきたか。
Aさんがスキルを身につけることができた社内環境とはどのようなものか。
など、企業の強みといえる「資産」です。
さらに、Aさんのスキルを企業がどのようにデータベース化して、残しているか。あるいはスキルを他の社員に継承するためにどのような方法をとっているか。
それらをまとめることにより、企業の強みを明確にした「知的資産」となります。
 
本来は目に見えない価値や技術を可視化するために報告書にまとめたものが「知的資産経営報告」です。
この知的資産経営報告をステークホルダー(取引先、金融機関、従業員、株主、地域社会など)に開示することで自社をアピールし、事業の拡大に繋げることが報告書作成の狙いです。

報告書による情報の開示内容は、企業によって様々ですので、特定の書式があるわけではありませんが、標準的な4つのステップに分けることができます。
最初のポイントは、自社の強みを認識する=知的資産の棚卸から始まります。


(2008年12月18日)

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