本日はお忙しい中ありがとうございます。
昨日のライブ、お疲れ様でした(注1)
こちらこそ、ありがとうございまいした
なんだか凄味があったライブでしたね
そう?
構成なのかもしれないね。
今回は新曲があったからいつもより気合が入っていたのかも...
やっぱりプロのミュージシャンのユニットって凄いなと思いながら聴いてました。
火花がバチバチ見えてましたよ。
戦いとか悪い意味の火花じゃなくて、お互い表現力の凄さというか
えー?そうなの?
僕らの間に?
僕らはそんなバチバチしてなかったけど(笑)
いつもより緊張感はあったかもしれないね
うんうん。そうですね...
それでは、最初から直球の質問をしますけど
「ロケット姉妹(シスターズ)」というユニット名について伺いたいのですが
「ロケット」ってロマンチックでしょ。レトロなイメージと、凄く未来的なイメージの両方が同居していてロマンチックだなあって...。
しかも飛行機みたいにあちこち飛んでいくんじゃなくて、例えば月にいくロケットなら、そのためだけにまっすぐ一直線に飛んで行く。ロケットって、そんなふうにシンプルでロマンチックなイメージがあるんだよね
「姉妹(シスターズ)」は?
シスターズはね、「こだわらない」ということ。男も女も人種も、自分たちの中では垣根がないって意味
深いなあ...
実は深いんだよね(笑)
フフフ...
トールさんが決めたんですよね?タテヤマさんは、ユニット名を聞いてどう思いました?
フフフ...
最初はね、自分では絶対に発想できない名前で面白いなと思って。ちょっと冗談かなと思っていたんですけど。だんだん馴染んで好きになってきました
ロケットって、お尻に火が付いているイメージでいいんじゃないかなんて冗談で言ってたり(笑)一番最初はもっとシンプルな名前も考えたんだけどね
そう。いかにもユニット名的な候補がいくつかあったんです。
「ゆきやなぎ」とか
ゆきやなぎ?
タテヤマ「ユキ」とオオギ「ヤナギ」トール
ああ、そうか
でも結局この名前にして良かったって思うな
うんうん
「ロケットシスターズ」って名前を聞いて、すごく威勢の良い音楽をするユニットだと思って来る人がいるみたいだね
ああー。元気いっぱいな感じの?
そうそう
結成から1年が経ちましたね。手ごたえはいかがですか?
最初の1年は土台作り。2人で音楽をどう作っていくのか、ロケット(姉妹)で出来る音楽表現とはどんなものなのかを考えながら、走って来た感じですね
ライブをたくさんやってやって...。練習して
じゃあこれから第2段が始まるんですね
そうですね。作戦を考えて
そう。ロケット会議ね
フフフ...

ロケットシスターズの音楽を何かの型にはめるつもりはないんだけど、どう読者に伝えたらよいのか考えあぐねているんですよ。
強いて言葉を探すと「温故知新」が浮かぶのだけど...。
でも、それだけではないなぁとも思うし...
ああ、いいですね。温故知新は自分の中のイメージと合いますね
うん。なかなか一言でいうのは難しいよね。
聴いてくださいって言うしかないんだけど...(笑)
日本語に拘っているというところかなあ...。
僕たちは世界中の曲を演奏するんだけど、でも、歌詞は日本語じゃなければ伝わらないって思ってます。(そうじゃないかもしれないんだけど)
しかも、言葉の表現やイントネーションが奇麗な時代の日本語を歌いたいと思っています。
だから、日本の歌を選ぶ時も、古い日本の歌とか、日本語が美しい歌謡曲を選んでる
「おきあげのうた」もその一つですか?
「おきあげのうた」は、またちょっと違うかな
アレンジはどちらがやってるの?
初期の頃はトールさんがやっていましたね
今はほとんど二人でアレンジを考えてます
昨日のライブで「古楽」という言葉が出てきましたね。僕は初めて聞いた言葉なんだけど、音楽業界の中では普通に使われている言葉なのですか?
うん。そう。
クラシックよりもっと古い音楽。メディバルミュージーックとかアーリーミュージックと言ったりします
昨日のライブで古楽の演奏(曲名La Catena D'Amore)を聴きながら、時の洗礼を受けている音楽は強いなあって...。脂肪がないというか
シボウ?
そう。脂肪分のシボウ
あー...。
フフフ、おもしろい
ああ、わかるわかる
その選曲のセンスはさすがだなあって。
しかも古い物を聴いている気が全くしないんですよね
ああ、嬉しいです。
昔の曲を引っ張り上げて「懐かしい」って言ってもらうよりも、私たちが美しいと思って選んだ曲を、アレンジして今のものとして出したいなあって...。
だからそう思ってもらって嬉しいです
僕たち二人とも、それぞれオリジナルの曲もたくさんあるんですね。でも、僕はあまり(オリジナルに)拘っていない。
昔はすごく拘ってて、オリジナルをやらなきゃって思っていたんだけど...。
さっきの古楽の話もそうだけど、世の中には良い曲がたくさんあって、自分が書くよりも、その曲の表現を借りた方がより自分の気持ちを伝えられるような曲があるんだよね。
だから、どういう曲を選ぶかというのもオリジナリティのひとつだし、良い曲の衣を借りて表現することと、オリジナルを使って表現することと、そんなに大差はないんじゃないかって思うんですよ
そのように気持ちがシフトしていったのは、最近ですか?
けっこう前ですね。トラッドをやりだしてからかな...。
さっき、「ずっと残ってきた音楽はシンプルで強い」っていう話しがあったけど、確かにそのとおりで、たくさん着込んでいる音楽よりは、薄着の方が自分の内面を表現しやすいと思う。
ブルースもそうだし、古楽もそうだし...
実は今回、無理を言ってインタビューをお願いした理由というのは、ロケットシスターズの音楽を聴いて、「ああ、ここにあったんだ」という印象を持ったからなんですよ
?
??
今、巷で流れてる曲は聞きたいと思わない。かと言って過去の曲を聴いても、懐かしいなとは思うけど、僕にとって「今」の音楽じゃない。そんなことを感じているうちに生活の中で音楽の優先順位がどんどん下がってきてしまったんですね。
そんな時にロケット姉妹の音楽を聴いて「ああ、ここにあったんじゃん」と
うん。!?
はい。!?
トールさんとは同じ年なわけだけど、今の音楽状況や世代的なものも意図して今の音楽の世界を構築しているの?
う~ん...。
意図してやってる部分もあるけど、自分のやりたいことを突き詰めて言ったらそうなった、ということかなぁ...
どちらかというとプロデューサはトールさんですか?
いえ、どちらとも言えないかな
トールさんは、いろんな地域の音楽や私の知らない知識をたくさん持っているので、頼りにしてますね。一人じゃなかなか出来ないこともありますし
やっぱりロケットシスターズじゃなきゃできないことってあるから...。
僕は歌(を歌うの)が一番好きだったんだけど、でも歌にずっと自信がなくて、他の人とユニットを組むとしても自分がセンターで歌う気はなかったのね。
で、タテヤマユキに会ったとき、最初は彼女に自分の声になってもらいたいなあって思ったんですよ。自分が歌いたい歌とかをやってもらいたいなあと思ってた。
だから、僕とタテヤマユキがいてロケットシスターズなんですよね
(注1 平成21年11月8日 ロケット姉妹「のや」ライブVol6)

取材協力 レストランのや
札幌市中央区北2東11-23-14
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