
渋谷香奈 hibi.N編集長
1970年生まれ。十勝出身。短大進学とともに東京へ。
そのまま東京で宗教法人の幼稚園の父母向け冊子の編集補助、編集プロダクション勤務を経て、情報 誌やティーン誌のフリーの編集・ライターに。
2000年より北海道に戻り札幌の出版社に勤務。2004年退社と同時に仲間とともに「hibi.N」の企 画をスタート。
2005年8月創刊準備0号発売。2006年1月創刊号発売、2007年4号発売
HP/www6.ocn.ne.jp/~hibi.n/
創刊当時は「季刊誌」でスタートしていますよね?で、今回から年2回の発行になったようなんですが、それはどうしてですか?
スタッフそれぞれがそれぞれの仕事をもっているので、年4回だとスケジュールがいっぱいでなかなか時間がとれないんですよ。慌てて創るよりも、年2回ならじっくりと時間をかけてキチンとしたものを創ることが出来るでしょうと
うんうん
それと、私が生活の拠点を寿都の方に移したということもあります。編集長が札幌を離れてしまうわけですけど、年に2回でしたら準備して情報を集める時間がありますから。
無理に発行の時期に合わせるのじゃなくて、焦らないで、本を創って行きたいという気持ちがあります。
もしかして忘れられちゃったりするかもしれない、とも思いますが(笑)
「幻の雑誌」って言われるようになるかもしれないですね(笑)
あははは。そうですね。
のんきな考えなんですが...(笑)
そんなことしていたら広告がとれないって言われたりしましたけどね
う~ん。確かにある程度定期的に発行していかないと、読者に忘れられてしまうかもっていうのはあるかもしれないですよね?難しいところですね
そうですね。ギリギリのラインとして年2回ですね。
でも、スタッフとの話の中では、年に1回でもいいかもって意見もあったんです
年刊誌ですか?
それは新しいジャンルかもしれないですね(笑)
あははは。本当に忘れ去られますよね(笑)
発行までの間隔が長いと、季節感が難しいです。雪の降る時期と緑の時期とではギリギリ微妙なラインがありますから。それに、普通の雑誌は東京の季節感に合わせて作ってますよね。でも北海道でこちらの季節の基準で創ろうと思ったらそれでは無理なんですよ
冬が凄く長いですよね~
はい。東京だと2月くらいになるともう花が咲き始めたりしますが、こっちはまだまだ真冬ですから
私も本州育ちなので、全く違うと思いました。
でもやはり、本州の人から見たら、北海道の醍醐味って冬ですよね。
特に南から来た人からは...
そうですね~
最初の頃は、「冬は2冊発行だね」なんてことをスタッフと話していたこともあったんです。それぐらい冬の期間が長い。
撮影時期というもの凄く難しいですね。秋の北海道もとってもすばらしい風景がたくさんありますけど、期間がすっごく短い。すぐに真冬ですから。かと言ってライブ感も凄く大切ですしね~。
取材する方の事情もありますしね。取材した時から1年もたつと、さすがにいろいろと状況が変わっているでしょうし...
発行する時期については、まだまだ模索中です
そうですか。
でも、この本の創りですと、例えば夏号を冬に買って読んでも、全然違和感がないと思うのですが。使い捨てられるようなネタではないので
ありがとうございます。
とっても嬉しいのは、1冊買っていただいた方が、その後「バックナンバーも下さい」って言って下さる方がとっても多いんです。あ~よかったって...(笑)
今後、渋谷さんがやりたいと思っていることはどんなことですか?
今はなかなか手が回らない状況ですが...
雑誌の中に登場していただいた皆さんに改めてゆっくり話しをお聞きしたいので、集まることが出来たらいいな、と思っています。
読者の方々ともお会いしたいですね。どんな方々がこの本を読んで下さっているのが知りたいです。メールやお便りをいただくのですが、やはり実際にお会いしてお話ししたいなと。ここの編集部の開放日をつくるとか。スタジオも広いので、カメラマンの丸山の写真展もやってみたいです
あ~それはいいですね。他の写真も拝見したいです
雑誌には使わなかったけど、他にも良い写真がたくさんあるんですよ。
一番最初に何かイベントをやるとしたら、やはり写真展でしょうね。そういう夢はあります
次号の企画はもう決まっているのですか?
いえいえ、まだマル秘ですね(笑)
これからの出会いによっても変わってくるので、まだ言えないんです
次号(第5号)は冬ですね。年内に発行ですか?
はい、年末くらいになる予定です。年末の他の仕事と重なるのでかなりハードな状況になりそうですが(笑)
最後に、読者の方々にメッセージをお願いします
身の回りの何気ないことや、どうでもいいと思われているけど何か気になる、そんなことがありましたら教えてほしいので、気軽に(編集部まで)メールをいただきたいと思います。マニアックなことでもいいんです。「他ではあまり扱われないけど、私は北海道のこんなことが気になるんです」というようなことがあればなんでも。
そういった情報は東京の旅行誌などには載らないですから。他とは違うオリジナルな本を創る、ネタがかぶったとしても違う視点で見る、そんなことを目標にしていますので、よろしくお願いします
わかりました。本日はお忙しい中ありがとうございました
こちらこそ、ありがとうございました
この本は東京でも発売されていますよね。
かなり評判が良いんじゃないですか?
う~ん...。まだ部数が少ないですからね。
でも、(書店に)置いていただいている分は全部売れているようで、返品はないですね。「あ~、買っていただいているんだ~」って凄く嬉しいです。むこうの(書籍)担当の方も、「次はどんな感じになりますか?」とか気にして下さって...。嬉しいです
僕の東京の友人にも知らせたら、「あ~それはいいな~、買うよ」って言ってましたから。やっぱり北海道への関心が高いんですよね。
こんな風に北海道を紹介している本って、今までなかったと思います。
「あ、なるほどね。せっかく北海道にいるんだからこんな楽しみ方があるんだよな」って、僕もこの本を読んで思い出したというか...
そうですね。北海道に限ったことではないでしょうけど、30代40代はいろいろな仕事を任されて忙しくなる時期じゃないですか。そんな中で、本当にいいものをスルーしてしまっているんじゃないかって思うんですね。それは(スタッフ)みんな同じ気持ちだったんです。本当にいいものに視点を置いた本にしたいと思っています。
北海道のアウトドアというよりは、もっと環境を楽しんで今までスルーしてきたものを見直す、そんな感覚です
はい
北海道にはすばらしいものがたくさんあるのに、毎日なんとなく手間がかからないものを選んだり、無駄に寝てしまったりしますよね。もったいないですよね。
あと何回ごはんを食べて、いつ死ぬかわからないんですから...
明日トラックにはねられて死んじゃったら嫌だな~って。あははは。
(一同爆笑)
そんなふうに思う人って、30代40代の人でも多いんじゃないかな。
北海道に住んでいて、身近にあるんだけど実はすごくオリジナリティがあるようもの、だけども気がつかないでスルーしてしまっているものをちゃんと見直そう。そんな気持ちが一番強いですね
ネタというか情報は、どこから仕入れてくるんですか?
本を読んで、僕も知らなかったことがたくさんあったのですが...
そうなんですか?
いや~実は私も、前の出版社でファッションとか雑貨など街ものの担当だったもので...。あとは特集ページを出すのにラーメンとかパンとか...。偏った情報しか見てこなかったんですよ。
しかも18歳から北海道を離れていたので、読めない地名がたくさんあるとか(笑)
以前の情報誌の仕事をしていると、流行もののことは入ってくるんですが、心に響かないというか、もうすこし突っ込むということが出来なかったんです
はい
今はスタッフの周りの人や、読者の方からの口コミ情報が多いですね。こんな面白い人がいるよ、とかこんな場所があるよとか。それが自分たちの心の琴線に触れるようなネタだったら、そういう場所に自分たちで実際に行き、話を聞いてきて決めますね
あ~、やっぱり口コミが多いんだ...
ええ。
創刊準備号を、カフェとか飲食店などに置かせてもらっていたんですね。
それを見た方から情報をいただいたり。例えば、創刊号の「サヒナ」(ニセコのキャンプ場)のことも、ニセコにこんなすてきなキャンプ場があって、冬もキャンプできるんですよって、飲食店の方から教えていただいたんです。
「冬のキャンプって・・それは普段からアウトドアしている人じゃなくても大丈夫なんですか?」って聞いたら「大丈夫ですよ、私もインドア派で普段はキャンプとかしていないけれど、犬を連れてコテージに泊まって、ゆっくりしてくるんです」って。
それはもう、是非行ってみたいと
はい
そんなふうに続けていくと、周りの人たちや、取材をした方、本を読んだ方などから「こんなの好きでしょ?」みたいに情報が集まるようになったんですね。皆さん純粋に北海道や自然が好きな人が多いので、「こんなステキな場所があるよ」って教えてもらうようになったんです
自然と情報が集まってくるようになったんですね?
はい。そうですね。以前の雑誌の仕事の時は、ニュース的なもの、最新のものにアンテナが向いていたんです。でも違うアンテナのスイッチが入ったというか・・。集まってくる人も変わってきたんです。不思議な感じですね。チャンネルの周波数が変わりましたね、完全に(笑)
先ほどフリーペーパーの話がでましたけど、おいしい店もそうでない店も、同じように扱うじゃないですか。だから、わからなくなっちゃうんですよ。結局何を選んでいいのか(笑)
あははは。そうですよね。実際に行ってみないとわからないですよね。
飲食の雑誌もやっていたので、しくみはわかっているだけに今回の本では飲食ネタはできるだけやめようと話しています。(編集部の)山平が食の担当なんですけど、「山平さんがおいしいと思ったとこだけでいいよ」と言ってます。
北海道の雑誌なんですから、食の情報が多いほうが読者が増えるんじゃないかとも考えたんですけど、でも、ピンポイントでテーマを絞って、本当に自分たちが良いと思ったものを載せていくことにしたんです。
友達に教える時ってそうじゃないですか。友達に「こんなにいいんだよな~」って伝えるような感覚でで、載せていきたいと思っています
なるほどな~
スタッフの皆さんの拘りを凄く感じて、それがとてもいいな~って思います
すごく偏っているかもしれないんですけど、広告もあまりたくさん入っていないので、自分たちの好きなことができるのはありがたいことだと...。
でも苦しいですが(笑)
自由に出来る時に、やれることをやったほうがいいと思ってますね
(hibi.Nは)とっておきたくなる本ですよね。新聞と一緒に棄てたくないというか
雑誌って棄てられるってイメージがあるので、棄てることを前提とした雑誌にはしたくないという拘りはありました。特に今札幌で主流のフリーペーパーなどは、消耗品的だったり、読んだらすぐにゴミ箱に入れられるって感じですよね
はい
実は、最初の企画の頃(hibi.Nを)フリーペーパーにしようか、という案もあったんですよ。私はそれは絶対に嫌だと。それはちょっと違うかなと...(笑)
今の内容でフリーペーパーですか??
はい。その方が広告が取りやすいんじゃないか、という意見もあったんですね。多分、広告だけのことを考えたらその方がよかったと思います。でも、先の先のことを考えて動きたい。来年ではなくて3年5年後のことを考えていきたいと思ったんですね。今と同じ流れのもの、同じようなものを作っていっても意味がないだろうと。
棄てられないことを前提に、書籍感覚で保存しておけるようなものを創っていこうよと話しをしていたらだんだんと皆が賛同してくれるようになったんです
写真の使い方ひとつで雑誌のイメージが違いますよね
はい、それはもう全然違いますよ。
それとデザイナーのセンスとかチカラですね。
ときにカメラマンがエッ?!と思うような写真の使い方をしますから。最初はそれに驚いていたのですが、だんだん慣れてきました
カメラマンさんがびっくりするような...ですか?
はい。例えば(第三号の表紙見ながら)この写真をこういうふうに表紙にもってくるとか

この写真は、撮っているときにはまだどうなるかわからないで撮っているんですか?撮った後でデザイナーさんがデザインを決めるんでしょうか?
だからカメラマンさんがびっくりするんですか?
はい。撮ったものをどうするのかは、そのときはわからないということもあったみたいです。これを撮ってどうするの?みたいな...(笑)
例えば、この森の写真(写真を見ながら)、これをメインに使うことは「暗すぎる」って周りは大反対したんですよ。でも、デザイナーが、この写真だから森を感じるとか、深さを感じるとか...
明るいイメージの写真はたくさんあるじゃないですか。北海道のキャンプ場の写真とか。そうではなくて、あえて反対を押し切ってでもこのような写真を選ぶというのもデザイナーのチカラですね。
そういうところが、ウチはちょっと他の雑誌とは違います。普通であれば、キャッチーな明るい写真を表紙に持ってきたりするじゃないですか。それよりも、人が散歩している時の目線とか、ふとした時に目に留まったものとか、そういうものを使っています
今回の、第4号の表紙写真なども、あえてワンコのうしろ脚だけをもってくるなんて、普通はありえないですよね?
あ~ ありえないですね~。私も確かに最初は「犬の耳とか足がいい」みたいなことはデザイナーに言いましたが...より変態度というかフェチ度が上がってます(爆笑)これはもう完璧にカメラマンとデザイナーの趣味の世界ですよ

日々さんのブログにUPしていらしたと思うのですが、この写真の別バージョンもありましたよね?
はい。草の感じとか、石とかタンポポとか、たぶん読者の人が見たらどうでもいいだろうと思うような、似たようなもう一枚のカットと、どっちがいいかと揉めました(笑)私ひとりが「ファンシーすぎる!」と反対してたんですが、結局は皆がこっちのほうが良いということで
この写真は、ワンコの全体を撮ったものをトリミングしているのですか?
いえ、この写真は(カメラマンの)丸山も「これがいい!」ということだったんですよ。そのままの写真です
すごく良い写真ばかりですよね~
でも、「写真誌」ということではないんですよね?まあ、カテゴリーにあまり拘ることはないんでしょうけど(笑)
そうですね~ 半分は写真誌といってもいいかもしれませんね~
タウン誌とも違う...写真誌でもない。かといってもちろんカタログ雑誌でもない...。
その不思議さがとってもいいな~って思っていたんですよ
ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。カテゴリー的に今までにないものを...と考えていたので。他と同じことをやっても大手にはかなわないっていうのもあるんですが(笑)
そうですか?でも相当チカラがある方々が集まっているな~って思ったんですが。だから出来た本なんだろうな~って
そうですね。スタッフはみんなこれまでいろいろなものを創ってきたので...
でも、なにぶんやったことがない事も多かったので、かなり戸惑いはありましたよ。
「考えた方って、固まるもんなんだ~」って、続けていて思いましたもん
(第4回につづく)
僕も今40代なんですが、本屋さんの雑誌のコーナーに行かなくなってしまったんですよ。読みたいと思う雑誌がないんです
あ~ はい
以前、札幌は「サッタン」「ステガイ」「イエペ」という老舗のタウン誌がありましたよね。あ、今も残っている物もあると思いますが
はい
昔のタウン誌って、読んでいて結構おもしろかったんですよ。こんなこと書いてもいいのかな~なんてことも書いていたりして(笑)
今も札幌でたくさんのタウン誌のようなものがありますが、結局はカタログ雑誌のようでなんだかつまらないな~と。
当然、今発行されているタウン誌、情報誌なども意識すると思うのですが?...
ん~ そうですね~...。
今の様な雑誌ももちろんあっていいと思います。人がいろんなことに興味をもつ入り口として必要だと思いますから。でも、結局みなが同じことをやりすぎてるような気はします。もう少し違うことをやってもいいんじゃないかな。
やっぱり私は雑誌創りの仕事が好きなので、せっかく北海道にいるわけですから「ふり幅をもたせる」とかもっと膨らませた方がいいんじゃないかな~って思ったんです。
でも、それはなかなか周りに理解されなかったですね~。今までにあるような本で、とか、無難な方へ無難な方へとどうしてもなってしまいます
それは、営業的に理解されないということですか?それでは売れないと言われたとか。
それとも内容そのものが理解されなかったということでしょうか?
内容的なことですね。
新しいものを創るということに慣れていなかったということだと思います。
私自信もうまくやりたいことを周りに伝えることもできていなかったですし。私も含め皆、今まで大手の出版社で働いて来たので「企画にのっかって」きたんです。お題を与えられていたわけです。「今回はラーメンだから」とか「次回はパスタでいくから」とか
うんうん
お題を与えられた中でオリジナリティを発揮する、ということをやってきていたので、最初から創るということにみんな慣れていなかった。それがとっても大変で、勉強になりましたね
そうしますと、創刊準備号から相当苦労されたのではないですか?
企画をかなりたくさん出したんだろうな~って気がするのですが...
ん~~そうですね。
なかなか決まらなかったですね。
どういう風な記事を選んで載せていこうとか...
例えば...
(創刊準備号をめくり、生産農家の記事を見ながら)
私は十勝に育ったので、農業ってとても過酷なものっているイメージがあったんですね。でもそうでない人もたくさんいて農業をとっても楽しんでいる方がいる。
そういう心意気みたいなもの、専門的なことではなくて、楽しんで農業をしている気持ちを伝えたいな~と思ったんです。
何かの「専門誌」ではないのでいろいろな人が読むわけですから、狭いジャンルのことがちゃんと伝わればいいな~と
うんうん
アウトドア雑誌とか、いろんなコアなジャンルのものがありますよね。私たちが創っているものは、コアというよりも「入口」的な雑誌に近いと思います。
ですから、タイトルの付け方なども、わかりやすいもの、入りやすいものにしていますし、デザイナーもそれにあわせて素直な感じにしてくれています。
それに、カメラマンの丸山の写真を中心と考えていましたので、写真を全面的に生かしたものがいいだろうと考えています
実は僕、広告代理店営業出身なものですから、この本の贅沢な創りがとっても気になるんです。
普通、雑誌の表3や表4って全面広告が普通だったりするじゃないですか。
でもそういうことをしていない。
表4(ウラ表紙)は、全面写真か、コピーが1行入るだけ、ですもんね。
これは贅沢だな~って
本当は広告が入るのなら入れたい気持ちもあるんですが...あははは
無いほうがいいんじゃないですか?(笑)
維持していくためには必要でから。そしてスポンサーになっていただきたい!できれば応援していただきたいんですよね、企業のみなさんには。
もし、(裏表紙の広告などが)来たら来たで、広告主の方と話し合って例えばコンセプトに合わせてもらうとか...。うちには経験豊富なスタイリストの石切山さんや佐藤君もいるのでね、いろいろスタイリングやコンセプト作りを試したりとかそれはそれで、楽しんで広告が作れると思いますよ
うんうん
正直言って、広告が多すぎないから今の世界を保っていられる、というのはあります。
でも、だからといって広告は広告としての表現方法がありますから、そこまで頑なに考えているわけではないです。ウラ(表4)も入ったら入れようと思っています。
絶対にこうでなければ!ということではないんですよ
こんにちは。よろしくお願いします。
取材のプロに取材するなんて申し訳ないですがお手柔らかにお願いします(笑)
いえいえ、とんでもないです。
こちらこそよろしくお願いします。
まず最初に、
このような新しい内容の本を創ろうと思ったのはなぜなのか、その経緯をお伺いしたいのですが…
はい。この企画の一番最初のスタートは、丁度私が以前勤めていた会社を辞めた頃なんですが…
カメラマンの丸山、スタイリストの石切山さんから、「私たち大人が読めるような雑誌を北海道で創りたい」ということで声をかけてもらったんですね
はい
その後、山平とか甲斐とかもうひとりのデザイナー佐々木さんとか、ほかの皆に声をかけてスタートしています。
1年くらい、みんなで「どういう雑誌を創ろうか」とディスカッションしていました
それは、以前から同じ会社で働いていた仲間ですか?
いえ、同じ会社ではなかったのですが、よく一緒に仕事をしていた仲間です
はい。
そうしますと、今、本を創刊して1年半ですからそれから遡って一年ということですか?
いえ、創刊準備号がありますから、今から3年以上前のことになりますね。
2004年の春に、当時の会社を辞めたのですが、その頃、この本の話をいただいて具体的にどういうものを創ろうかと打ち合わせが始まっています
創刊が2006年の1月ですから…
だいたい…構想2年ということですね?
(笑)ある意味そうですね
この本のターゲットは30代40代の方々に、ということですが最初からそのように決めていたのですか?
う~ん、そうですね…
まず、丸山が、自分が読みたいと思う雑誌が北海道にないということで…。
札幌にもいろいろ雑誌はありますが、若い女性向けとかジャンルが幅広いものが多くて、あまり絞り込んだ雑誌はなかったので、そういうものが面白いかな~と。
30代40代というのはいろんな意味で節目でもあるのでその世代向けて発信してゆこうと…。
なお且つ、自分たちの住む北海道という場を活かせるようなものができたらいいな~と
渋谷さんは以前、大手の出版社にいらっしゃったのですよね?
はい。K社です
あ~ 北海道○○○などを創っている?
はい。そうです。
その前も、東京で5年くらい、フリーの編集・ライターとして雑誌の仕事をしていま
した
ご出身は北海道なんですよね?
はい。
でも、もう中学生くらいの頃から、編集の仕事をしたいと思っていたんですね。
そのためには東京にいかなきゃだめかなーと(笑)
あ~ はい
地元の高校を卒業して東京の短大に進学したのですが、ミッション系の学校だったのですね。就職相談の時に「編集の仕事をしたい」と言ったら、『カトリック学校連合会』というところを紹介してもらったんです。
そこではもう何十年も、全国のカトリック系幼稚園の父兄に配る小さな読み物を作っていたんです。
「卒業したらその制作補助のような仕事があるからやらないか?」という話がありまして
それはもちろん給料をもらって、ということですよね?
はい。でも補助の仕事ですから、原稿を打ち込んだり、印刷所に入稿したりといった仕事でしたけど…。
そこで編集者の基礎的なことをすっごく学ばせていただきました。
レイアウトや原稿の文字数を合わせたりとか、校正のことですとか。
とても良い勉強になりましたね
はい、なるほど
その後、知人の紹介で、編集プロダクションで編集の仕事をするようになりまして。
○○○出版社が北海道エリアの情報誌を創ることになったことがきっかけで札幌に戻りました。今のこの編集部に移るまでは、札幌でその情報誌の仕事をしていました
そうすると。
今の雑誌に誘われたのと、○○○社を辞めたのが同じくらいの時期ですか?
そうですね~
同じネタをやっていくことが辛くなっていた時期だったということもあります。
仕事に行き詰っていたというか、作っていく楽しみがなくなったというか…
前の年までは「次は何をつくろうか」なんてことをいつも考えていたんですが、それもだんだんとなくなってしまっていたんです。
そんな状況の中で少し考える期間がほしいなと思っていたんですね。
まったく違う仕事でもいいかなと思っていたくらいで(笑)
はい
年齢的にも30代半ばでしたから、転職するのもぎりぎりかなと。
ほかの出版社を受けに東京に戻ろうかとも考えたりして、履歴書まで作ったりして。
でも、結局それも止めて。
そんな感じで迷っているときに、声をかけてもらったんですね。
今までは、コンセプトに乗っかっているような仕事ことばかりだったので、これまでとは全く違う仕事のやり方だな、面白そうだな~~と。
新しい本を作るのは、お金のこととかも含めて、過酷だというのはわかってたんですけど、やってみたいな~と
ちょうどいいタイミングだったんですね
はい、そう思いました