全国の書店員が「最も売りたい本」を選ぶ「2008年本屋大賞」が発表されました。
僕は小説が好きなので、どんな作品が選ばれるのか、毎年この賞を楽しみにしています。知名度だけで売れるベストセラー本などではなく、『本の現場のプロ』が薦める本だからです。
残念ながらベストテンの作品全てを読んだわけではないので、好きな作品の紹介をいくつか。
(大賞) 伊坂幸太郎 『ゴールデンスランバー』
質実共にクオリティの高い作品で納得。主人公が首相暗殺に絡む陰謀に巻き込まれるというストーリー。伊坂さんは、シリアスサスペンスからドタバタのコメディーまで、幅広い作品を次々と発表し、この賞の常連作家です。
(第5位) 金城一紀 『映画編』
金城さんは、7年ほど前の名作映画「GO」の原作者といえばおわかりでしょうか?ポップだけどシニカルな文体が僕は好きです。この『映画編』はある名作映画の上映を取り巻く、様々な市井の人たちのショートストーリーを連ねた作品。バラバラのストーリーが実はちゃんと繋がっている構成の旨さ。ラストの章では泣けます。
(第8位) 万城目学 『鹿男あをによし』
今、イチオシの作家です。才能溢れるなどと使い古された言葉は言いたくないのですが、この作家、凄いです。『鹿男~』は最近テレビドラマ化されたせいで、ちょっと陳腐な印象になってしまいましたが、原作は緻密な構成と時代考証などもあり、摩訶不思議な万城目ワールドは充分に読み応えがあります。
どちらかといえばデビュー作『鴨川ホルモー』の方が、僕は数段好きですが...。
『ザ・万歩計』という最新作のエッセイが出ています。こちらもエッセイと呼んでいいのか迷うほど、思わず「旨いなぁ...」と唸ってしまう作品です。
(番外編) 佐藤正午 『5』(ご)
ベテラン作家、佐藤正午の7年ぶりの長編小説。プロの作品とはこれほど凄いのだな、と思うほど推敲に推敲を重ねた完璧な文章。本の帯の推薦文が言いえて妙。「病気と涙と感動のない所で愛を語る...」
大仰で空虚な恋愛小説が次々と登場する中で、オトナのための洒脱な一冊です。
以上、僕の独断と偏見ですが、本が好きな方は参考になさってください。
Watanabe
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