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新月の願いごと

本屋さんの店頭に行くと「夢を叶えるには○○○」とか「引き寄せの法則」とか「成功するための○○○」とか多くの願望実現の本が並んでいます。
この不景気の世の中にあって望みを叶えるということは、ちょっとしたブームかもしれません。
という私も新月になると、自分の願いごとを紙に書いています。
アメリカの占星術研究家の方によって広く世の中に知られるようになったそうですが、新月は物事を始める最適のタイミングであって、月は願いごとを実現するためのサポートをしてくれるそうです。
なんだか夢物語のように聞こえます。
しかし潮が満ち引くのは月との引力の関係と言いますから、月の引力が人間の感情、思考、行動に影響を及ぼすかも...なんて考えてもおかしくはないかもしれません。
まぁ、理屈はこっちに置いといて。
今月は24日が新月でした。(48時間以内に書けば効果があるそうです)
でも、なかなか願いごとは叶いません(トホホ...)
ふっと心理学者コフカのエピソードを思い出して本を取り出しました。

 ある雪原で旅人が道に迷ってしまった。日が暮れかけており、彼はどうしようかと思っていたら遠くに明かりが見える。彼は雪原をまっしぐらに馬を走らせ、その明りのところにたどり着く。そこは民家であった。旅人は家の戸をノックする。すると主人が出てきたので一晩泊めてくれるようお願いをした。主人は「了解しました」と言いつつも、けげんな顔をして次のように言った。 「でも湖はどうなさったのですか?」 「湖ですって?そんなものはどこにもありませんでしたよ」 「あなたが今、馬に乗って来られた雪原は実は大きな湖で、その上を薄い氷が張っているだけなのです。それにしても、そこを馬で走ってよく無事でしたね」 この話を聞くと、旅人はわなわなと震え出し、そのショックで死んでしまったのである。

コフカは、人間の精神は部分の要素ではなく全体性としてのまとまりを持ったものだとしたゲシュタルト心理学の創始者の一人です。
人と環境は力動的に影響し合っていて、人の変化が環境を変化させ、その環境の変化が人を変化させるという間柄で、環境を考える時は客観的・物理的環境のほかに、人がどんな心理状態で環境を認知したかという主観的・心理的環境も考える必要があると。
この旅人も無事に走ってきたという客観的な事実があるにもかかわらず、薄い氷という恐怖に気持ちが囚われてしまって死んでしまいました。
人の「思い込み」や「囚われ」は恐ろしいです。
かという私も、願っただけで本当に叶うのかしら?なんて心の底で思い込んでいるのかもしれませんね。
絶対に叶う、そんなモチベーションを持ちたいものです。


(2009年05月28日)

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