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白亜のレストラン建設大計画

60センチのアイナメを銛で突く

ある日僕が仕事に精を出していると、プルプルとメールが来た。
見るとメールは知人のOさんからで、持ち上げているのは魚。Oさんの首から腹の下まであるので、どうみても70センチ以上はある魚(あいなめ)と横に異国の女性を携えている写メ付きだった。メッセージには、モリで獲ったと書いてある。悠長に釣るのも面倒なので、土佐モリを入手して漁をすることにした、というのだ。ウミンチュか?
浅い海にそんな大きなあいなめがいるのか?と僕は半信半疑だった。

そこで次の週、僕もOさんと一緒に海に潜ってみた。すると、
本当にいたーっ。大きい。
(このエリアではそんな大きなあいなめは釣れないよ、と釣り人は誰も信じてくれない。だが、大きく成長する魚は目の前の餌が大丈夫かどうかの危険察知に長けているのではと思わずにはいられない。修羅場もくぐるだろうし釣り糸をくぐって生き延びているのじゃないかなー、と思った。)
Oさんにモリを借り、僕も魚に挑んではみたが、潜りが下手で魚の深さまで行けない。急いでOさんを呼んでポイントを案内すると、見事に魚の深さまで潜り、真横からモリを突いた。
ゲット。
暴れる魚をモリに刺したまま、抜けないように岸まで運んだ。
水から出してみると60センチはある。
で、すぐに内臓を出して持ち帰った。
そして尾さん邸で、刺身にヅケにあら汁に、とあいなめ尽くし。死後硬直で身がゴリゴリするくらい硬いが、新鮮だからおいしいんだー!とか言いながら、おいしく頂きつつ、その時はあいなめが高級魚だとは知らなかった。

そのOさんが、海荘とは別の場所に広大な土地を持っている。
ある時尾さんが、そこにレストランを建てないか、とぼそっと言った。そのときは何気なく聞いており、まさかここから話が発展してゆこうとは思っていなかった。
その土地は、国道沿いの峠の頂上に近く、標高800m位の場所。そこの国道沿いの右手の広大な一帯がOさんの土地らしい。
そこの一角に2階建ての別荘(山荘)がポツンとあって、横にはテニスコートが1面、奥に大きな物置とブルが入っている東屋がある。
先に書いたOさんの別荘(海荘)と違って何の使い道もなく、冬にスノーモービルで遊ぶためだけにある土地といっても良い。
周囲の国有林の中はモービルで走り回ってはいけないことになっている。新芽をモービルのキャタピラがダメにするからだ。なので、大手を振って遊べるのがそのOさんの広大な土地なのである。

僕はスピードが嫌いなので、ゆっくりと沢を下って雪景色や川のせせらぎを聞きに行ったりと、冒険をするよりトレッキングに近い遊び方をする。あと、スノーボードをロープで引っぱってもらい、ウェイクボードの雪上編みたいな遊びをしたり。
先に書いたレストランの話は、そんな遊びを何シーズンかしていた時にフッとOさんが言い出した事だった。
「ここにレストラン作ったらどう思う?」
「ん?冬は良いだろうけど、夏はわからないな。」
というのは、Oさんの土地の横を走る幹線道路は、とある有名なスキー場への通り道だからである。僕は夏はそこを通らないのである。
「でも夏も結構車通るんだよなー。」
「へーそうなんだー。」
調べると確かにそこは観光道路みたいな感じだった。展望台があるし、夏も車の通りが多い。なおかつ、ほとんどレストランの類がないのである。
じゃあ作ろうかー、と、ごく簡単な発想で、話しがスタートしたのである。


(2007年10月11日)

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