先日、冬のメインイベントの札幌雪祭りが終わってしまいました。 期間中、巨大雪像や氷の彫刻は奇麗にライトアップされ、見に訪れた観光客の人たちの目を楽しませていました。 今年の来場者数は過去最高だったとか。
そんなに観光客の人たちが来ているのもかかわらずお店は暇。 今年に限らず、また雪祭りにかかわらずお祭りごとに弱い。町が騒がしくなるからと常連のお客様は来なくなるし、そうかと言って観光の人が入ってくるわけでもないので、未だにお店の売り上げワースト・ワン・ウィークは雪祭りの時。
それでも、本州や遥々外国から来たいちげんのお客様がちらほらと足を運んでくれます。 初めてのお店に、いちげんの客として入る方も勇気がいりますが、いちげんのお客様を迎えるお店の人間も意外と緊張するもの。 はじめにどんなオーダーをされるのか、どんな風に声をかけていいのか、最初に話しかけるまでは初めての者同士、ちょっと緊迫した雰囲気がお店に漂います。人によって一声かけてその緊迫した雰囲気がなくなることもあればお店にいる間ずっと続くことも。
「く~っ寒いっ!!」と勢いよく扉を開け入ってきたその人はその緊張した雰囲気を一瞬もつくることなく席に着くなり「香りのいいウィスキーいただける?」とご注文。 歯切れのよいコテコテの大阪弁で声が大きくいかにも関西の下町で育ったおぃちゃんって感じ。カウンターに葉巻を置いたので、相性がいい"ハイランドパーク 18年"をお出しする。
今夜は札幌に一泊し、明日は網走に流氷を見に行く予定だとか。 札幌のラーメンから始まり、お寿司、ジンギスカン、スープカレー、不動産情報など、一杯飲む間に質問攻め。 さすが日本のお台所で育った血が流れている。
葉巻を3分の1ほど吸って、「ありがとうね。今夜はええ港に寄せてもらったわ。勘定して。」
とお会計。
港?? 一瞬言っている意味がわからなかったが、すぐ理解することができた。
昔、旅する誰もが最初に着くのはその土地の港。 昔から人が集まる港にはいろんな情報が集まり、酒場はその街の人と旅人との交流の場所であった。 ちがう町から人が訪れた街を知るのにはまずは酒場に行ってバーテンダーやお客さんと話せばその町の旬の情報が手に入る。
バーを「港」とは、なかなか粋なお酒飲みの発想。
今ではインターネットなどで簡単に情報は簡単に手に入るご時世だけど、こんな粋な情報の集め方もより旅の思い出を色濃くするだろう。
★Prologue ~プロローグ~

当店のオリジナル。
焼酎をベースに桜や抹茶のリキュールを使って仕上げたカクテル。 「プロローグは」序章、序幕、物事の発端を意味する言葉。
昨日、2年振り5回目の日本シリーズ出場を決めた日本ハムファイターズ。 勢いのあった野村監督率いる楽天イーグルスと毎回厳しい試合展開になりながらも、最後はファイターズらしい地道な攻撃と着実な守りで見事日本シリーズの切符を手に入れました。
にわかファンの私でも手に汗握って見入ってしまうほど、今回のクライマックスシリーズは見応えがあったような気がします。 試合後、今期で退任する野村監督を両チームで胴上げしているシーンではお店の掃除も忘れて一人で涙ぐんいました。
さて、その感動が冷めるまもなくお客様がご来店。その顔を見ればすぐに言いたいことが伝わってきました。
「勝ったね~ 日ハム~」とニヤリ。
日ハムを意識して買ったのかどうかは分かりませんが、お土産にメロン。(メロンは生ハムと相性が良いから?) そして、「勝利のお酒はどうしましょう」とお聞きすると、
「スレッジ・ハンマー」とまたニヤリ。
おっ、これは一本取られましたといった感じ。 クライマックスシリーズ初戦で逆転サヨナラホームラン、そして最後、楽天の岩隈投手との一騎打ちでホームランを打って試合を決めたターメル・スレッジ選手にちなんでのオーダー。
スレッジ・ハンマーの味わいもウォッカとライムのさっぱりとした味わいで、まさに勝利の酒としては申し分のなし。
10月31日から始まる日本シリーズでは巨人との対戦、クライマックスシリーズに負けないくらいの好ゲームを期待しています。見事、日本シリーズを征し、日本一になったあかつきには日本ハム製品をつまみに勝利の酒は"ヴィクトリー・ハイボール"で乾杯なんていうのもいいかも。
頑張れファイターズ~!!

レシピはウォッカとライムジュース、「スレッジ・ハンマー」は、両手で持って振り下ろす大ハンマーのこと。 その「強力な」「荒々しい」というイメージから命名。 まさに、スレッジ打ったホームランは楽天にとって"スレッジ・ハンマー"だったに違いない。
9月のはじめ、ロイトンホテルで行われたP.B.O主催の「Cocktail Live」に行ってきました。 札幌や旭川などの老舗のバーテンダーや大会で受賞経験をもつバーテンデーが腕を振るい、オリジナルカクテルをメインに美味しいカクテルを皆様にご提供するというこのイベント、P.B.O札幌支部としては初めての試みだったそうです。
"カクテルを楽しむ。"というコンセプトがメインのイベントに参加したのは久しぶり。どちらかといえばお酒は料理の引き立て役で食事がメインといったかたちのイベントが最近多いような気がします。
今回のイベントを通して改めて"カクテル定義"を再認識させられました。さて、ここでちょっとカクテルの定義とやらに触れてみると、カクテルとは一般的に「数種類の酒、果汁、薬味などを混ぜ合わせた飲料」というのが定義。 でもこれだけじゃ誰もがつくれる飲み物になってしまうので、それプラス「1+1=3以上になる」ということが加わって、プロが作るカクテルの定義であると私は思っています。
当日はそんなカクテルを飲みに、たぶん、会場には300人ほどのお客さんが集まり、カクテルを堪能していました。 お客さんによって服装もいろいろ。普段着の人もいれば、パーティードレスを着ている人もいて、人によってカクテルに対する想いってこんなに違うんだなと実感じました。
一般的にカクテルを分類してしまえば、ビール、ウィスキー、焼酎、日本酒、カクテル...とメニューには書かれてしまうでしょう。 カクテル以外のものは、名前を聞けば大体カテゴリーとしての味のイメージが想像できますが、カクテルは人によってイメージする味が全然違います。それがジントニックだったり、スプモーニだったりと。
他の酒類と違って"カクテル"という言葉の中に決まった味の定義はないのです。無限という味のバリエーションに"想い"が加わることで、その人だけのカクテルをも作ることができます。 そこがカクテルの魅力であり、たくさんの人に愛飲されている理由なんだなと会場に来ている人達を見てそう思いました。
そしてそれが、これからもBarが提供していくべき"カクテルの定義"なんだと強く思いました。 お客様に自分の作ったカクテルの味が="カクテル"の味と想像してもらえたならどんなに嬉しいことか。
これからの酒場の存在価値、また一つ見つけたような気がします。
そしてもう一つ再認識させられたことが...。 久々にたくさん飲んだカクテル...。 やっぱりカクテルってあとできますね~。(>_<;)
★Fresh Breeze(フレッシュ・ブリーズ)

ジンをベースに、バナナ、オレンジ、ミント、ライムを使って仕上げたさっぱりとしたショートカクテルです。 この時期に吹く、乾いた爽やかな秋の風と政界に吹いた新しい風をイメージして作ってみました。
先日、「Drink with Music @ piece of dream WEEKDAY LIVE IN SUMMER 2009」が無事終了致しました。 当店でのライブ演奏は7周年のとき以来、2回目となりますが今回のようにお店のイベントとして行うのは初めての試みでした。
数年前からこのようなイベントをやってみたかったのですが、なかなかミュージシャンが集まらず実現することができずにいました。 今年こそはと思っていた矢先、たまたま常連のお客様が連れてきた方がギターの先生だったことから話がトントン拍子に進んで、今回のイベントを実現することが出来ました。
4週にわたって週一回のライブスケジュールでクラシックギターやボサノバの生演奏。 開催前はお客さんが来るだろうか、ギターの音はちゃんと聞こえてくれるのだろうかと多々不安な点もありましたが、結果、平日のもかかわらずたくさんの方に足を運んでいただき、とても良いイベントになりました。(店主の腑甲斐無いサービスを除いて...(^_^;)
みんな飲むのも忘れてじっと目を閉じ聴き入っている姿がとても印象的でした。
このイベントを通じてもっと酒場を身近な場所に感じていただくと同時に音楽と合わせることで、またいつもとはちょっと違った空間を創り出したいという想いがありました。
常連のお客様には、酒場でのクラシックギターやボサノバの生演奏は新鮮でしょうし、また逆に、日頃、音楽が好きで聴きに行く方にとって酒場は縁遠いところだったかもしれません。 このイベントを機に双方の方々にとって、新しい何かのささやかなきっかけや刺激になってもらえればいいなと思っています。 あえて平日にこのイベントを行ったのもより日常的に、そして気軽に、そんなことを感じて欲しいという気持ちからでした。
酒に酔い、音に酔い、酒場的効果も倍増するはず。 これも一つのカクテル効果といえるかも...。
来年も是非またこのイベントを続けていきたいです。 そして、音楽だけに限らずいろいろなものを取りいれて酒場の新たな役割も今後探求してゆけたらと思っています。
★酒場のプリン

パフェに続き今度はプリン。ブランデーにラムがしっかり入ってます!! にもかかわらずやはり女性に人気。スィーツと聞くと女性の別腹はアルコールの有無を問わず反応するようです。(^_^)
先日、カウンターのお客様と"一人で行ける場所"をテーマに話が盛り上がった。 ここ最近、女性は肉食、男性は草食化し、それぞれ一人で行ける場所が変わってきているという。 雑誌でも「一人ご飯」などと女性雑誌に特集が組まれ、いろんなカフェやレストランが紹介されている。 カフェは昔から両性が一人で入りやすい場所だったが、ラーメン屋、牛丼屋、おでん屋などは、女性一人ではなかなか入れない場所だったはず。ところが今はそんな場所も女性が一人で行ける場所になっている。 その背景には、女性の社会進出と自立に伴って、そういった人達をターゲットにした食と店舗が増えてきたことが大きな理由の一つ。
一方、男性は昔のような男尊女卑の考えは今の社会では通じない。 それゆえに...か、どうかは分からないが、男性も行動範囲が変わってきた。 昔は髪を切るといえば床屋、それが今は美容室に行く男性が中年層を合わせても8割。 エステに通う男性も増えているらしい。 この前は、スウィーツを食べ歩きする男性がお昼の番組で出ていた。"美"を意識する男性がここ近年、急増している。
一昔前は、バーも女性が一人ではなかなか行けない場所だった。 しかし、今はカフェのように両性から親しまれる場所になってきている。それは、酒場の店主としてはとても嬉しいこと。 "酒を味わい、酒に酔い、暫し現実を忘れ、夢に浸って見たり、一人になってみたり、時には人との会話を楽しむ...。そんなことができる場所を異性関係なく一人一人持っていて欲しい。" それが私の考える酒場の理想。
ただちょっと心配なのは、"今の社会の平等は決して男女の平等ではない。" そんな言葉の訴えを秘める会話が、お酒を注ぎながら聞こえてくることが増えたような気がします。
いつか、「となりの彼に一杯...」とか、ビトイン・ザ・シーツを隣の男性にオーダーする女性が増えたら...。
う~ん、どうしよ...。
★酒場のパフェ

アダルトサンデーに続き、夏限定で今度はパフェを作ってみました。 もちろん酒場のパフェなのでアルコール入り。 フランボアーズやチョコバナナ、コーヒーなど違ったバリエーションもご用意しています。
★男は青、女は赤、中性は紫。
これはとある美容師さんが口にした格言。 たとえば美的センスを色分けするとこんな感じで、美容業界では紫のオーラを持つ人には敵わないといわれ、ノーマルでもあえて中性を演じている人もいるらしいとか。
いつものようにお店の鍵を開け中に入ると、いつもと違った匂いが店内に立ち込めていた。
不思議に思いつつカウンターの中に入ろうとしたとき、足の裏にべっとりと何かが付いた。
ベタ付きの原因を調べようと、床の上にある物を動かしてみると底が赤く染まっている。
ここで一体何が!
恐る恐るその赤い液体を舐めてみると血の味!?
、がするわけはなく、その味と匂いで"スイートベルモット"だということだと分かった。
確かに一本在庫していたベルモットがない。
その時、お昼くらいに震度3~4の地震があったことを思い出だした。
しかし、地震で落ちて割れたのならボトルの破片が散らばっていていいず。
だが、床にはボトルの破片はなく、中身をふき取った跡がある。このベタつきはそのせいだ。
誰かが証拠隠滅を図ったのだ!
お店には鍵とカードの二重ロックで普通の人はまず入れない。
とすると、やはり鍵を持って出入りできる業者の仕業...。
事務所に電話をして、日中お店に入った業者を調べてもらうと「氷屋」と「おしぼり屋」が入店していたことがわかった。
直接確認しようと電話をかけたが、どちらの会社ももう営業は終わっていた。
果たしてどちらが犯人か...。
時間からみて入店が早かったのは「おしぼり屋」。
もし、「おしぼり屋」がボトルを落として割ったのなら、このベタつきならきっとあとから来た「氷屋」の足跡がつくはず。
しかし、足跡は残っていなかった。 すると犯人は氷屋。
腹立たしい気持ちを胸に開店の準備をしていると、「こんにちは~」と「氷屋」が入ってきた。
こちらが問い質す前に「すいません。 ボトルを割っちゃって...」と自供。 手にはやはり"スイートベルモット"を持っていた。
「メモでも残してくれればよかったのに...」と私が言うと、「直接謝罪したくて...」と誠意ある言葉にちょっと感動。
何はともあれ一件落着。
オープン30分前のちょっとしたミステリーに探偵気分になった私でした。
★モリアーティー

当店のオリジナル。 イギリスの推理小説「シャーロックホームズシリーズ」に登場するキャラクター、"モリアーティー教授"をモチーフにして創作したカクテル。元数学教授という表の顔と、ロンドンに暗躍する悪党一味の統領として機智を振るい、狙った獲物は必ずしとめる犯罪者という裏の顔を持つ極悪人。 カクテルのレシピもジン、ウンダーベルグ、アイラモルトウィスキーを使い、超悪者な味わいに仕上がっています。
先週、お客様のYさんご夫婦に誘われ山菜取りに出かけました。 場所は千歳の美々川付近、詳しい場所は秘密。 毎年この時期、山菜を採りに行きたいと思っているのですが、山菜の知識もどこで何が取れるのか分からず毎回行きそびれていました。 今回は山菜取りの達人Yさん夫婦と一緒なので山菜取りの基本を教えてもらいながら、あずき菜やもみじがさ、そして、大好きなタラの芽をたくさん採ることができました。


「これがあずき菜で、これが、もみじがさ・・・」と説明してもらっても、いざ自分ひとりで探してみるとぜんぜん見つけることができませんでした。 しかも中腰で歩き続けたせいで腰が痛くなってくるし意外に始めは大変でした。 しばらくして目が慣れて自分でも見つけられるようになってくると、なんか宝探しをしているかのようで気づけば子供みたいに無我夢中で山菜取りに没頭していました。 2時間程でもう袋の中はいっぱい。
その夜、早速採ってきた山菜をてんぷらにしてお客様にも食べていただきました。やっぱり採れたての山菜は香りが強くて美味しかったです。

さて、この美味しい山菜を何で頂くか。 もちろんビールも合いますが、今回はハイボールで頂くことに。 ハイボールも歴としたカクテルのひとつ。 本来、ハイボールといえばスピリッツをソーダやトニックウォーターなどの炭酸飲料で割ったものを差しますが、日本では単純にウィスキーをソーダで割ったもの、というのが一般的になっています。 これは日本で洋酒が飲まれるようになってきた昭和30年頃、庶民的なバーでトリスウィスキーをソーダで割ったものハイボールとして出したのが爆発的な人気となったのがきっかけ。 言葉の由来は諸説があり、開拓時代のアメリカの鉄道から来た説やイギリスのゴルフ場でのエピソードから来た説など。 そして、今また巷ではハイボールがちょっと流行ってきているようで、最近、お客様からのオーダーも結構増えてきています。 ハイボールを美味しくつくるコツは、まず、①氷をグラスに入れてステア(かき混ぜる)して、グラスを冷やします。 そして、②ウィスキーを入れ、またウィスキーが冷えるまでステアします。 それから、③ソーダを静かに注いで軽くステアします。(氷を数回上下させる程度。) 美味しいハイボールに新鮮な春の味わい、、やはり、自分で採った山菜の味はまた格別。来年も是非また山菜を採りに行きたいと思いました。 でも、一人では絶対道に迷うなぁ・・・。
軽井沢 12年 [1989] シングルカスク 原酒No.7410
![軽井沢 12年 [1989] シングルカスク 原酒No.7410](http://www.colnavi.info/images/090521/takahashi4.jpg)
軽井沢蒸留所に眠るモルトウイスキー原酒の中から特別に1989年蒸留の樽番7410の原酒を選びました。 麦芽はスコットランド産ゴールデン・プロミス種を使い、浅間山の麓の水源が湧き出る伏流水を使って仕込んだ貯蔵12年の一樽です。 シェリー樽由来の甘いバニラのような樽香、バランスのいいモルト香が特徴。440本限定の品。
街中の雪はすっかり解けて、春らしい陽気が4月に入ってから徐々に増えてきました。 街行く人の服装も明るい色が増えて街全体がちょっと明るくなった感じがします。 私も先日、押入れから春・夏の洋服を引っ張り出し、そして車のタイヤ交換に出かけ、いっきに衣替えを済ませました。 まだようやく草木が芽吹いてきた北海道、春本番を迎えるのはもう少し先ですが、この作業だけで相当、春気分が高まります。(私だけかも...)
春と言えば、入学、就職、そして山菜。(ちょっと無茶振りですが...。)
先日、開店準備をしていたら冷蔵指定の小包が一つ届きました。 送り主は母親。 小包を開けてみると中には山菜の煮物が。 北海道の山菜シーズンはもう少し先ですが、母のいる九州では今が山菜のシーズン。 わらび、ツワブキ、竹の子など、自分で山に入って採ってきたものを使って作ったみたいです。
母親の作った料理で強く印象に残っているものと言えば「おにぎり」。 小学校のとき遠足に持っていったおにぎりが化粧臭くて食べれなかった思い出があります。 物臭な母はもっぱら感覚で料理を作るので成功すると天才的。 失敗すると拷問に近い味付けになります。 今回の煮物の味付けは成功に値するのでホッとしました。
久々に味わうお袋の味。 ビールに合うのは容易に想像がつくので、スコッチウイスキーをお供に頂いてみると、お酒のスモーキーさと煮物の甘じょっぱさが意外と合います。

しかし、煮物が入っていた冷蔵指定の小包の中に一緒に衣類も入れるなんて、母の物臭も相変わらず。 まぁ、それでこそうちのおかん・・・ちょっと安心しましたけど。
★ピュア&ロフティー

当店のオリジナルカクテル。ウィスキーベース。梅と桜のリキュールを使ったカクテルです。 5月、、北国の春はこれからが本番。北海道では桜と梅がこの時期同時に花を咲かせます。梅の花言葉は「高潔」。桜の花言葉は「純潔」。
★若葉

当店のオリジナルカクテル。 ジンベース。 ピーチ、バナナ、アプリコットを使ったフルーティーなカクテル。4月、木々達は新緑の葉を芽吹き、人々は新たな出会いをする季節です。そんなフレッシュなイメージをカクテルにしてみました。
★束縛されてこそ、自由の価値を知る。
彼女の束縛から一瞬の間、開放された男が口にした格言。 男と女の赤い糸...それは、時に強固な鎖と化す?
三月の始め、久々に余市蒸留所へ行きました。 もう季節的には春めいてきてもいいはずなのに、その日はあいにく雪の天気。 考えてみれば、こんなに雪がある時期に蒸留所に行くのは初めてでした。
余市蒸留所には毎年一度は足を運びます。 その目的は蒸留所でしか購入できない"原酒シリーズ"を買うため。 お店(ピース・オブ・ドリーム)で販売している原酒がなくなると、ドライブがてら余市まで次の"原酒"を買いに行きます。 今までお店にあった"原酒シリーズ"は"ウッディー&ヴァニリック"。 それは甘い香りと樽の風味が特徴の原酒でした。
余市蒸留所に着くと、蒸留所の敷地内はまだ雪深く春の訪れはまだまだ遠いといった感じでした。 穏やかな時間を感じさせてくれる蒸留所特有の雰囲気に加えて深々と降る雪がさらに静寂さと時間の流れを遅くらせているような感覚にとらわれます。
お目当ての"原酒シリーズ"が販売されているウィスキー博物館へ。 原酒シリーズは、未貯蔵、5年、10年、15年...と熟成年数で販売されているものと、ウッディー&ヴァニリックやピーティー&ソルティーといった原酒のタイプで販売されています。
一通り、それぞれの原酒の匂いを楽しんでいると、「試飲してみます?」というスタッフの誘惑に、「車なので...」っと、言った自分に心の中で拍手。 悩んだあげく手に取った商品は"原酒シリーズ"・・・ではなく、シングルアップルブランデー弘前12年。 前回、来た時にはなかった商品で香りの良さに惚れ込んでしまい購入。 主に「ニッカシードル」や「アップルフェノン(R)」(りんごポリフェノール)等、りんご関連商品を製造している青森県の弘前工場でつくられたもので数量限定の品。
お目当ての商品とはちょっと違うけど、とりあえずお酒は購入。 さて次はお昼、やっぱり余市まで来たら柿崎商店でホッケ定食を食べて、そのあとは小樽の北菓楼でバームクーヘンとコーヒー、それから、それから・・・。

★ニッカ シングルアップルブランデー弘前 12年

主に青森県のリンゴを原料とし、ホワイトオークで熟成させたアップルブランデー。 りんごはバラ科の植物で、出来上がったブランデーの中にも、バラの香りと同じ成分が含めれているため、ぶどうブランデーにはない甘く、華やかな香りが特徴となっています。
先日、札幌グランドホテルで行われた「Barやまざき」の50周年の記念パーティーに行ってきました。 カクテルやバ―が好きな人なら一度は名前を聞いたことのある、札幌では老舗中の老舗のバ―。 マスターの切り絵はとても有名で、お店に来たお客様の横顔を切り絵にしてくれる。 その数は4万枚を超えているとのこと。
会場には、お祝いに駆けつけた人達でいっぱい。 ステージでは音楽の演奏、フレアパフォーマンスや抽選会が行われたり、カクテルブースでは"Barやまざき"で修行を積んだ方たちのカクテルが振舞われたりと、とても楽しい50周年の記念パーティーでした。
実は私、一度しか"Bar やまざき"に行ったことがありません。 それも12年前、ちょうど雪祭りが行われている時でした。 当時、ニセコのホテルでバーテンダーをしていた私は、上司とカクテルのことで大喧嘩、「こんなことやってられるかぁ~!!」っていう感じでバーテンダーを辞めようかと悩んでいました。 周りに良きアドバイスをしてくれる人もいなくてなかなか自分で答えを出せずにいました。 そして考えた末、"札幌の有名なバーに行って教えを請う"という結論に達し、札幌の"Bar やまざき"へ行きました。
お店には午後6時過ぎに入って山崎さんを待つこと約2時間。 山崎さんが現れた頃にはもうすでに相当な酔っ払いになっていました。 正直言って、その時何を話したのかもうほとんど覚えていませんが、「お見送りを大切にしなさい。」というのは心に残っています。もちろん、今でもそれは実践しているつもりです。 そして、しっかり切り絵をしてもらい、お店を出たあと、嬉しくて雪祭り開催中の大通公園の公衆電話から電話をしたのを覚えています。あの時どうして嬉しかったのか、誰に電話したのか、今ではぜんぜん覚えていません。(^_^;
それから12年。その時は自分が札幌で自分のバーを経営しているなんて想像もしていませんでした。50周年のパーティーのチケット頂いた時、"Bar やまざき"に一度しか足を運んでない私が行くべきかどうか少し悩みましたが、でも、もしあの時"Bar やまざき"に行っていなかったら私はここでバーテンをしていなかったかもしれません。
50年間、カウンターに立ち続けること、本当にすごいことだと思います。 今回のパーティー参加して、酒場が紡いでゆく人との繋がりの素晴らしさを改めて感じさせていただきました。私も山崎さんのように・・・なれるわけないので、せめてこれからも健康でお店を続けて行けるよう頑張って行きたいと思います。
★REVIVE~リバイブ~

ジンをベースに、バナナ、バニラ、そしてアニス、ミントなど56種のハーブやスパイスが主原料のイエーガーマイスターを使って作ったカクテルです。 「リバイブ」とは再生、復活などの意味があります。
★おちんちんは上向きに。
女にだらしのない男・・・そんな話で盛り上がったとこのこと。Jさんの昔から知っている宮大工さんが「子供が生まれてオムツをかえる時、必ずおちんちんは上向きにしなさい。下向きするとろくでもない男になるから。」とアドバイス受けたらしい。その後、Jさんが自分の息子にそれを実践したかどうかは定かではないが、息子を見る限りそれはしっかり実践されたような気がする。
明けましておめでとうございます!! 2009年の幕開けです!! 今年はどんな年になるんでしょうか...。 今年私が引いたおみくじは「中吉」。 "商売"・・・欲張らず取り組めば吉。 "待ち人"・・・さわりあれど 来ず。(T_T) "恋愛"・・・顔によらず心で選べ。(>_<; ちょっと神様も見放しがちなコメントを頂きました!! テレビでは相変わらず景気低迷の話題ばかり... 今年も我慢の年になりそうな予感。 でもそんな不安はお客様の笑顔を見たら忘れてしまいました。 「先の不安を恐れるより、今の幸せを喜ぶこと。」 今年はこれで行きたいと思います!! 本年もどうかBar ピース・オブ・ドリームをよろしくお願い致します。
★Taurus

ウィスキーをベースに、卵、牛乳、そして、アミノ酸、カフェイン、ビタミンB群などが配合されたエナジードリンク「レッド・ブル」で作ったロングカクテルです。 今年の干支「丑」。 その由来から粘り強さと誠実さ、牛の本能的な生命力の高さから、困難にも耐えて前に突き進むパワーを持つとされています。
一年が過ぎようとしています。
歳を重ねるたびに年々時間の経過が早くなって行くように思えるのは、私に限らず誰もが感じている感覚のようです。
毎年この時期になると、「今年も一年何とかやってこれたなぁ」という安堵感と「来年は続けられるだろうか・・・」という不安感が入り混じって妙な感覚にとらわれます。
今年一年を振り返れば、原油の高騰、北京オリンピック、洞爺湖サミット、首相の交代、アメリカ経済の破綻、オバマ氏が黒人では初の大統領に就任、etc...。 どちらかといえば、明るい話題よりも来年も引きずっていきそうな問題ばかりが起こった一年のような気がします。
商売的にも景気が良くなる要素は見つからず、来年どうなることやら...。
っと、聞こえてくるニュースは不安なものばかりですが、自分自身の今年を振り返ってみれば景気とは裏腹に充実した一年だったと思います。 今年もカウンターを通じてたくさんの人達との出会いもあったし、お客さんと一緒にたくさん笑ったし、公私共にまた少しこの大好きな街に根を伸ばすことができたような気がします。
自分が大事に思っている気持ちの一つに、「人に必要とされることより、人を必要とすること」というのがあります。
こうした姿勢で人と接することで、人とのコミュニケーションがより生まれやすくなる。 その根拠を説明しろといわれると困ってしまいますが、これはお店を開業した時から常に事ある毎に引き出されてくる言葉です。
「今年の漢字」は「変」。 政治、経済をはじめ良くも悪くも変化の多かった1年。来年は世の中も自分達も新しく変わっていき、希望のある社会にしていきたい。というのが選ばれた理由ですが、私の場合、
来年がどんな年になっても「変」わらず続けて行けること。
これからもこの場所が皆さんにとって身近な酒場であるよう努めて行きたいと思います。
★Illuminated Town

テキーラをベースに、果実、薬草系のリキュール、スパークリングワインを使って仕上げたロングカクテルです。 「すっかりと葉を落とした街路樹は冬の訪れと共に色鮮やかな電飾をまとい、冬の間、行き交う人々の心を温めてくれます。」
★カウンターの傷は酒場の歴史であり記憶
今は亡き、この店を設計してくれた伊藤 真介さんが残してくれた格言。 オープンした当初、うっかりアルコールランプに使う燃料をカウンターの上にこぼしてしまい痕が。真介さんに相談したところ「カウンターの傷はお店の歴史であり記憶だぞ」と修復を断られ、内心「面倒臭いんだなこのおやじ」とその時は思っていたけど、毎年この時期その傷を見ると真介さんにそう言われたことを思い出します。 その傷はしっかりお店の歴史と記憶になっているんですね。
カクテルの王様と言われるマティーニ。
その名の由来はバーテンダーの名前から来たという説もあれば、マティーニに使われるベルモットの名前からきたという説、いくつか諸説がある。
レシピはジン45ml、ベルモット15mlが基本。 しかし、そのレシピのバリエーションは無限とまで言われ、イギリスの首相を務めたウィストン・チャーチルはエクストラ・ドライマティーニが好きで、彼の執事の口にベルモットを含ませ自分に向かって息を吐き掛けさせて「ベルモットの香りのするジン」を楽しんだという話や、ベルモットの瓶を横目で眺めながらジンを飲んでいたという逸話もある。
映画「007」シリーズの中で、ジェームス・ボンドがバーでウォッカマティーニをステアじゃなく、シェイクでオーダーするシーンから始まった"ボンドマティーニ"は今でも実際にオーダーを受けるほどポピュラーなマティーニのレシピの一つである。
どのマティーニが正当で王道なのかを論議する"マティーニ論争"などという言葉ができるくらいマティーニは奥深いカクテルなのである。
そんな多種多様なバリエーションがある中で、先日、なかなかお目にかかれないレシピに出会った。
そのマティーニをオーダーしたのは"S"さん。
彼はまだ学生(もちろん二十歳は過ぎている。)で二年程前から通ってくれている。 幸か不幸か彼にとってカクテルデビューはこの店らしく、お店に通い始めた頃はボトル棚に並ぶお酒をキラキラした眼差しで見入っていた。 一見、飲めないような顔立ちだが、最近では決まって一杯目に"ドライマティーニ"をオーダーする。 万遍の笑みで「ドライマティーニ」とオーダーされるとちょっと調子が狂ってしまうが、その飲みっぷりの良さは将来有望な左党である。
しかし、その日の彼はいつもとちょっと様子が違っていた。 いつものように一杯目にドライマティーニを注文したが、もうどこかで飲んできたようで、なかなかグラスが空かない。 いつもの笑顔もまったくない。 ただ黙って何かを戒めるかのようにグラスを傾けている。 やっと一杯目を飲干すと、また"ドライマティーニ"をオーダーした。
二杯目を作る前に「大丈夫」と言いながらお水を一杯出した。
彼はそのお水を一気に飲み干すとため息を一つ、そして
「たった今彼女にさよならを言われちゃいました。」と沈んでいた理由を教えてくれた。
それから斯く斯くしかじか男女の恋愛についてアドバイスを問われたが、情けないことに恋愛に関しては人生の先輩であっても彼の励みになるような言葉は見つからず、それじゃせめてバーテンとして彼を元気付けるカクテルを作ってあげたいと思い、頭の中でレシピをかき回す。 そして出てきたレシピは、
"ドライマティーニ"。
もうすでにオーダーを受けているが考えてみると、今まさに彼はこのカクテルのような状況に立たされている。 "決して思い通りにならない現実、それでも彼はそれを受け入れなくてはならない。" それをカクテルに例えるなら、やはりキンッと冷えた辛口の"ドライマティーニ"だろう。
二杯目のドライマティーニを彼の前に注ぐ。
彼はまたグッと何かを戒めるようにグラスを傾ける。 彼は今飲んでいるマティーニが一杯目とレシピが違うレシピだということに気づいているだろうか・・・。
ジン45ml、ベルモット15ml、涙が数滴・・・。
彼の頬をつたう涙がグラスに。
これはなかなか飲めないマティーニのスペシャルレシピ。
このカクテルが彼の失恋した痛みを今夜は癒してくれるはず。
このマティーニの味わいがどんなものだったのか、次回、彼が来た時に聞いてみたい。
彼が覚えていたならば・・・。
★サントリーオリジナルシングルモルトウイスキー 謎2006「忍」

2000年より毎年山崎蒸溜所にて日本推理作家協会の作家陣が集まりオリジナルウイスキーのブレンドに挑戦するイベント「シングルモルト&ミステリー」を実施。 審査員のブラインドテイスティングによりNO.1に選出された作家のレシピをもとに「謎」として数量限定販売。 2006年「隠蔽捜査」で第27回吉川英治文学賞を受賞の今野敏氏のレシピによるオリジナルシングルモルト ウイスキー「謎 2006」は、「忍」をテーマに「男も我慢、女も我慢。それが人生。でも、我慢が花開くときもある。ほっと一息つくための優しい味わいを目指しました。」今野敏氏のブレンドは、香味のバランスがよく、フルーティ、ミルキーなキャラメル様、アーモンド様 ウッディなど、多彩な香りが楽しめ、マイルドで適度な甘味と酸味が味わいを引き締めています。
ジャック・ローズは、フランス・ノルマンディー地方の特産であるリンゴのブランデー カルヴァドスをベースにしたもの。アメリカではカルヴァドスのことを「アップル・ジャック」と呼ぶことが多く、"アップルジャックで作ったバラ(ローズ)のような色合いカクテル"というのが名前の由来。すっきりと甘酸っぱい味わいのカクテルです。
さて、今回はこのジャック・ローズを愛飲する二人のお客様のエピソードをご紹介。
店を開けてまもなくして、誰かの視線を感じたのでドアのほうを見るIさんがドアの向こうで、じぃ~っとこちらを覗き込んでいる。
私が気づくとドアを開け、いつものように笑顔と一緒にご入店。
Iさんがこの時間に来る時はいつもYさんと食事の約束がある時。
「ジントニックで・・・」とオーダーをいただき、お出しすると「この前、大阪に行ったんだけどさぁ・・・」と大阪での体験談を話し始めた。
Iさんが大阪駅でエスカレーターに乗った時のこと。 突然、誰かにベルトをギュッとつかまれビックリして後ろを振り返ると、見ず知らずのおばあちゃんがしっかりIさんのベルトを両手で掴んでいた。
突然の出来事とおばあちゃんということで、言葉に詰まったIさんは考えた。
「なんでこのおばあちゃんは私のベルトを掴んでいるのだろう」と。
すると、すぐにIさんはその答えを見つけた。
「エスカレーターにお乗りの際は黄色い線の内側に乗り・・・ しっかり手すりのベルトにお掴まり下さい。」と流れるアナウンス。
おばあちゃんはIさんのベルトと、手すりのベルトを間違えているのだ。
それに気づいたIさんは怒るに怒れず、長いエスカレーターをそのままの状態で上まで。
きっとこの光景を見ている他の人にはたいそう親孝行している息子に見えたに違いない。
降りる時、一言「おおきに。」とお礼を言って、おばあちゃんは去って行ったそうです。
Iさんは、「恐るべし大阪の街・・・」と開いた口が塞がらなかったとか、、。
その話で、他のお客様を笑わせた後、Yさんと食事に行ったIさん。
やはり、その夜も〆はジャック・ローズでした。
最近ではすっかりご常連となっていただいているRさん。
ここで飲む時はいつも同じ顔ぶれ。
こちらから何も言わなくても飲みたいお酒をを自分たちの引き出しから選べてしまう"通"な方々。 ジャック・ローズはRさんの必須のアイテムの一つ。
お寿司屋に行くと注文するネタや順序が人それぞれあるように、バーも同様、通い慣れてくると自分なりオーダーの仕方が出来るようになっていく。
私が"通"だなとお客様に思う瞬間は、"珍しいカクテルの名前を知っている"というより、"自分の飲み方を知っている"お客様に出会った時。
本来、お客様の好みはお客様が一番知っているはず。 しかし、それを上手に伝えるにはお客様側にも少々の経験と知識が必要。
"バーテンダーに自分の好みを伝えられる"、それがまず"通"への第一歩ではないかと思う。
ある日、Rさんお連れが電話で席を離れた時に、Rさんにいつどこでジャック・ローズに出会ったのか聞いてみた。 すると、20年前に上司に連れて行ってもらったバーで飲んだのが最初で、それから気に入って飲み続けているとか。
ジャック・ローズ愛飲暦20年。
次回、Rさんにジャック・ローズをお出しする際、手が震えるかも・・・。
★柿と紅茶のウォッカマティーニ

柿はビタミンC、カロテンともに豊富。粘膜を強化し、風邪や肌荒れの予防に効果大。また、血圧を下げるカリウムも含まれる。 紅茶は覚醒作用、老化予防の効果があるほかに、中性脂肪値や悪玉コレステロール値を減少させる作用もあるといわれています。
大抵は一人でご来店のNさんが今日は珍しくご友人とご来店。
古くからのご友人で同期といった感じ。
Nさんは「僕はいつもの」と締めのビールをご注文。
そしてお連れのFさんは「どうしようかなぁ~、、こういうところはあまりこないからなー」と暫し考え込む。
「それじゃー、久々にギムレットにしてみようかな。」と、オーダー。
Nさんが「懐かしいねぇ―」と一言。
そこからFさんのギムレットストーリーが始まる。
時は昭和30年、戦後10年程たった頃。 当時、まだ大学生だったFさんは弁護士事務所でアルバイトをしていた。
日本で多くの人がカクテルを飲むようになったのはその頃。
当時は酒場といえば、トリスバ―やニッカバ―、サントリーバ―などがあって、そこでウィスキーの水割りやハイボールなどを飲むのが流行っていたそうだ。
多くの人がカクテルを飲むようになったといっても、まだまだその頃のカクテルバーは学生が気軽に行けるほど敷居が低くなく、幸運にも弁護士事務所で働いていたFさんは、弁護士の先生と一緒にカクテルバーに行く機会があった。
はじめて座ったカクテルバーのカウンターで当然Fさんは何を注文してよいかわからない。
そのとき横に座っていた弁護士先生が「ギムレットを飲んでみなさい。」とFさんに勧めた。
「ギムレット」と言えば、現在でもカクテルにちょっと興味がある人であれば必ずといっていい程知っている人気のスタンダードカクテル。 1890年、イギリスの海軍の軍医であったギムレット卿が、将校たちに配給されたジンを健康維持のためにライムジュースで薄めて飲むことを提唱したのが起源とされている。
レシピはジン45ml、ライムジュース15mlがスタンダードと現在のレシピブックでは書かれているものが多いが、昭和30年頃はフレッシュライムを手に入れるのが困難だったので加糖したライムジュースが使われ、甘いギムレットだったらしい。
Fさんの前に出されたギムレット。
はじめて口にするカクテルの味。
緊張してあまり味は覚えていないという。 しかし、そのとき体験した思い出はギムレットをオーダーする度に蘇えってくるとそうだ。
ギムレットが世に知られるきっかけになったのはレイモンド・チャンドラーの小説「長いお別れ」の中での「ギムレットには早すぎる」の名台詞。
Fさんをバ―に連れて行き、ギムレットをオーダーした弁護士の先生がもしこのことを知っていて学生のFさんにギムレットを勧めたなら、なんとも粋な話である。
それから、五十数年の時が過ぎた今、そんな昔話を恥ずかしそうに語りながらギムレットの入ったグラスを傾けるFさんの姿は、
「ギムレットが似合いすぎる。」
こういうときはちょっとに悔しいんです。
飲み手 > カクテルだから、、。
いつか、こういう人に見劣りしない美味しいカクテルを作りたい。
でも、まだまだ年輪不足。
継続は力なり、頑張らねば...。
★葡萄とバラのウォッカマティーニ

ほとんどが、ブドウ糖と果糖。エネルギー源となるブドウ糖は、疲労回復に抜群の効果を発揮。他にカリウムも含まれ、血圧の上昇を抑える働きをする。 また、ポリフェノールの一つであるアントシアニンの含有量も多く、ガンや老化防止に効果大。 バラは殺菌作用、空気清浄作用、リラックス効果、呼吸器のケア、子宮の働きを高める、肌の炎症の緩和花粉症の緩和、うつ病の抑制など多くの効果効能があると言われています。
★苦しみは人生の肥やし
「楽しい事ばかりじゃ人間は成長しない。 苦しみに直面することで改めて自分を見直して新しい一歩を踏み出すことができる。」 見た目通りの楽天家Nさんから出たまじめな格言。 当然「Nさんが言うと説得力ないですよ。」と、常連さん一同に突っ込まれておりました。
ついに昨日私にとって夏の最大のイベント"大通納涼ガーデン"が終日を迎えた。
今年も天候に恵まれ、どこのビールメーカのブースも相当な売り上げを記録したに違いない。
私は夜からの仕事なので飲みに行くときはたいてい仕事前。 3時半位に大通に行くとなぜかもうスーツを来た人たちがたくさんジョッキを傾けている。 席取りのため先発隊で来ている人もいて、会社もこの時期ばかりは左党のために融通をきかせているんだと感心してしまう。
私が最初にビアガーデンに訪れた時は、真夏の夕方にもかかわらずとても寒くて震えながらビールを飲んでいた記憶がある。 しかし、ここ数年は温暖化の影響もあってなのかビアガーデン開催期間中は暑い日が続き夕涼みを楽しみながらのビールが美味しく飲めるようになったのは環境問題を棚に上げてしまえば嬉しいこと。
トイレや衛生面でビアガーデンが嫌いという人も少なくはないが、私はとにかくこの"大通納涼ガーデン"が大好き。 ビアガーデンというと一般的にイメージするのは、たくさんの赤提灯が燈るビルの屋上で蒸し暑さの中、噴出す汗を拭いながらビールを飲むといった感じを本州の人なら想像する。
それに対し、酒造メーカー大手4社が集まって、街の中心部である大通公園を巨大ビアガーデンに変えてしまうなんてところは札幌以外ほかの街にはないだろう。 また、湿気のない北海道の夏の気候はより爽快感を増してくれる。
日が暮れる頃には、もうすでに相当な酔っ払いが大通には溢れている。 きっと警備諸々、大変なところもあると思うが、ジョッキを掲げ乾杯するあの笑顔はきっと明日への活力につながるはず。 来年も是非、開催して欲しい。
そして、来年もまた暑くてビールが美味い夏が北海道に来ることを切に願いたい。
P.S 来年こそは浴衣大会の実施、各酒造メーカーの方々よろしくお願い致します。
★真夏の果実

ライチ、ピーチ、クランベリーなど夏の果物のリキュールを中心に作ったカクテルです。 味・香りともにとてもフローラルで甘酸っぱい仕上がり。
★人生はビールのよう
「人間だっていつまでも生きてないっしょ。ビールにも飲み頃があるように、人生にだって飲み頃はあるんだって。 だってそうだろ、 ビールも時間が経てば気が抜けるべ?、 人間だって歳を取れば毛が抜ける。 気が抜けたら立つもんも立たなくなるべ? そうなったら人間出来ることってそうないぞぉ~。 だから、やりたいことはやっとかんと。」 ( 「」内は北海道弁でやや東北なまりのイントネーションで読んでください。 )
ビアガーデンで飲んでいたときに、隣で飲んでいた推定五十代後半の男性が説いた格言。
7月になって気温も上がり、いよいよ夏本番の北海道。年々、本州のような湿気の多い暑さに変わっていているような気がしますが、東京出身の私にとってはまだまだ大丈夫。東京の暑さといったら、道路からの照り返しに、エアコンの排気、それに人や車から出る熱がプラスされものすごい暑さ。たまに里帰りすることがあっても夏時期は必ず避けて帰っています。
お店にはそんな暑さから少しでも解放されたいのか今の時期本州からのお客様が増えます。 しかも、社員旅行、研修、学会などの理由をつけ会社ぐるみで。
そして先日、やはり社員旅行で東京から来たお客さまから、ちょっと面白いお酒の話を聞きました。
その方(以降Tさん)の出身は沖縄。沖縄といえば泡盛。
泡盛は米を原料に発酵させ蒸留した沖縄特産で、もちろん今では沖縄に行かなくても酒屋さんに行けば簡単に買うことが出来きる誰もが知っているお酒。
ただ、Tさんのご実家ではちょっと変わったことをして泡盛を飲んでいるんだとか。
まず、スーパーに行って安い泡盛をたくさん買ってきて、甕に入れ寝かし(親酒)、 そして一年後、また別の甕に買ってきた安い泡盛を入れ寝かす(二番手)。 そして、また一年後、といったように毎年新しい甕を仕込んで行く。(三番手、四番手、)
そして、一番初めに仕込んだ酒が何年かして独特のコクと香味が出て飲み頃になったとき楽しむそうです。 決してその時、二番手、三番手のお酒には手をつけず、親酒だけを楽しみ、そして親酒が減った分、二番手の甕から注ぎ足し、そして二番手が減った分三番手の甕から補充する。こうすることで、お酒の品質を維持して行くことが出来る仕組み。
この話を聞いて、似た方法で作られるシェリーを思いだした。シェリーはスペインの酒で、泡盛と同じように飲むときは一番古い樽から取り出し、その樽が減った分、次に仕込まれた樽から補充する。 この方法を「ソレラ・システム」といって、やはりこうやってシェリー酒の品質保持を行っています。(ちなみに泡盛ではこの作業を「仕次ぎ」という。)
Tさんの話を聞き、まず泡盛は蒸留酒なのに瓶詰めされてからも熟成が進むということにも驚かされた(スコッチやバーボンも蒸留酒だが瓶詰めされて熟成は進まない。)が、シェリーのようにつくられているのにも驚かされました。
沖縄とスペインという遠い二つの国で材料は違っても、こういった製法が酒作りに用いられたのは偶然なのだろうか...。 もし歴史的に繋がりがなければ、「少しでも美味い酒を飲みたい!!」という相当欲深い酒好きがどちらの国にもいたに違いない!!
★ADULT SUNDAY'

自家製のラム酒入りアイスクリームに、バターキャラメルとメイプルシロップのカクテルソースをかけて作った"食べるデザートカクテル"です。サンデーとは、教会が「日曜にアイスクリームを食べるのは贅沢だ」と禁止していた時期に町のソーダ屋さんが、コーンに盛らずにカップにいれて客に出して「これはサンデーという食べ物だ」と言い逃れるためにできた食べ物だとか。
★パパイヤとバニラのウォッカマティーニ

パパイヤはビタミンCとカロテンを豊富に含み、かぜの予防や肌を健康に保つ働きがあります。ピコピン含有量も多く、老化やガンの予防に効果的。また、タンパク質を分解する酵素であるパパインが胃のもたれを防ぐため、食後のデザート代わりにお勧めです。
先日、 後楽園ホテルで行われた「一ノ蔵の会」に今年も参加しました。
一ノ蔵は、昭和48年に浅見商店・勝来酒造・桜井酒造店・松本酒造店がひとつになり誕生した宮城の蔵元。
今年で第二十回目を迎えるこの会、今回もたくさんの一ノ蔵ファンが会場に集まり、一ノ蔵を代表する商品のほかに、非売品や限定商品といった18種類のお酒が飲み放題。 酒の肴も充実していて、宮城の特産で作ったおつまみの盛り合わせをはじめ、ポークステーキ、やお寿司など和洋折衷、程よく用意されている。
冒頭には社長、杜氏を含めた社員一同がステージに上がり仕込み歌を披露するが、これがまたちょっと微妙に音が外れているようないないような...。
挨拶が終わる頃にはテーブルの上においてある数種類の酒は一通り飲み終わり、「それでは暫しのご歓談を...」と聞くや否や、みんな一斉にテーブルをはなれお目当ての商品を取りに行く。
徐々にテーブルの上のグラスは増え、しまいには気に入った酒をデキャンタで。
いつのまにか隣にいる知らない人もすっかり友達。
美味い酒に酔いしれる笑顔を見るのはやはりいいものだなぁと思う。
カウンターに入って酒を注ぐ一ノ蔵の人たちもいい笑顔。
自分もあんな調子で日頃働けているだろうか... などと客観的に見てる自分の飲みの足りなさに少し疎外感を覚えながら会場をあとに。
残念ながらこれから仕事...。
お店を開け、あの一ノ蔵の人たちの笑顔を思い浮かべる。
結局、その日きたお客様には「マスター酔っ払ってる?」と散々突っ込まれ、お客を酔わせる前に酔っているふとどきなバーテンで終わってしまった...。
「伝えたかったものは違うんだけどなぁ...。」
幸せのち反省の一日。



いつも仕事前に見るニュース番組で、今日もまた悲惨なニュースが多く報道されていた。
そしてその中で最近よく耳にする「携帯の出会い系サイトで知り合った...」という冒頭で始まるニュース、、。
この十年位の間で急速に発達したインターネット。
パソコンや携帯で簡単に情報を検索し、ショッピングをはじめさまざまなサービスを利用できるほか、最近ではブログやプロフといったインターネットならではのコミュニケーションの方法も浸透し、もうバーチャルではなくしっかりとしたコミュニティーの一つとなっている。
距離感を感じさせないインターネットを使ったコミュニケーションはとても良いものだと思う。 しかしその反面、そのボーダレスな世界の中での人としてのモラル、、これも少々ボーダレスになっているのはいかがなものかと思う。
インターネットの中には顔や素性がわからないのをいいことに無責任な嘘や誹謗中傷を書き込んでいるサイトがたくさんある。 インターネットを自分の主張の場にするのはいっこうに構わないが、それにはそれなりの言い方というものがあり、それは人としてのモラルであってインターネットだからといって欠いていいものじゃないと思う。
インターネットがモニターを通じてのコミュニティーの場の一つなら、バーは酒を通じてのコミュニティーの場の一つ。
基本的にお酒を楽しむお客様の素性は問わないといったところは、インターネットと似ているかもしれない。
だけど会話をする相手は目の前にいる。
実際、相手の目を見てする会話は、表情やしぐさで同じ言葉でも伝わるニュアンスが違ってくるし、相手の顔色を伺って、言い回しや言葉を選んで会話する。 言葉を発するほかにこういった気遣いも同時にしながらお互い理解しあっていくのが会話というものではないだろうか。そしてそこにお酒があれば、会話はより人間味を増してゆく。
テキスト会話で同じことが出来るだろうか。
世の中どんどん便利になって孤立化が進んでいる現代、そんな会話の気遣いもわずらわしいと思うようになっている人も多い。
でも最近、よく耳にする悲惨なニュースの多くはこうしたリアルコミュニケーション不足のような気がしてならない。
人間誰しもいつも強く誠実でいることは難しいし、また、いつも正しくもなれない。
そんな時の自分が足を運べるバーがあったら、少しは明るい話題のニュースが増えてくれるのではないかと思う。
■オリジナルカクテル■
★「ナップ・イン・ザ・サンライト」

アニス、バニラなど40種類以上の薬草を使って作られた、イタリアを代表するリキュール「ガリアーノ」がベース。「nap in the sunlight」とは、 "陽射しの中でうたた寝"という意。
★「会話にも雑音が必要」
酒場の会話がリアルコミュニケーションなら、メールはデジタルコミュニケーション。音楽でいったら、レコードとCD。 人に聞こえない音をカットされたCDはとてもクリアな音だが、どこか冷たい。 会話にもレコードの雑音のようなものが必要ということを諭した格言。
もう、午後八時を過ぎたというのに、お客さんが来ない...。
もちろん、やろうと思えば仕事はいろいろとあるが、この時間になってお客さんが一人も入って来ないとちょっと凹む。
さて、どうしたものか...。
掃除、伝票整理、カクテルの創作、読書、ギターの練習、しまいには現実逃避の策を考えているところに、「マスター!!」っと、とても嬉しそうにSご夫妻が入ってきた。 なぜか今日は一段と嬉しそう。 もうすでにちょっとお酒も入っている感じで、席に座るなりその喜びの理由を教えてくれた。
この春、札幌への転勤が決まったとのこと。
今までお二人は名寄に住んでいて、映画や買い物をしに札幌に来たときや、ご主人が出張で札幌に来たときなど必ずといっていいほどお店に寄ってくれるありがたいお客様。 札幌への転勤は3年越しのお二人の夢。 ついに念願叶って札幌市民になれる、今夜はそのお祝いとお知せに来てくれたのだ。
今回の札幌転勤のお知らせ以外にもお二人には、いままでいろいろなお話を聞いている。 嬉しいことや辛いこと、ときには人生の決断の時といったお話まで。
何か特別な事があったときにはいつも来てくれる。
記念すべき日にいつも行く場所...。
お二人にとってこのお店は「記念頒つ場所」なのかもしれない。
もし自分のお店がお二人にとってこういう存在だったら本当に嬉しい。
結局、営業はとても暇に終わってしまったけど、今夜は二人の笑顔に救われました。
感謝。
■ オリジナルカクテル■
★SPRING EMOTION

ウォッカをベースに、イチゴ、抹茶、オレンジ、ミントなどを使って作った甘酸っぱいショートカクテルです。"春を待ちわびる気持ち"をカクテルで表現してみました。
■ モルトウィスキー■
★ハイランドパーク 18年

世界最北の蒸留所。スコットランドの北に大小70あまりの島からなる諸島がある。オークニーとはヴァイキングの言葉(ゲール語)で「アザラシの島」の意とか。コクのあるボディーと絹のような口当たりが特徴で、全モルト中最もオールラウンダーのモルトと言われる。 個性があり燻し香が強い独特の香りとピート香、複雑なアロマとコク深い香りを堪能することが出来できる一本。
★「別れのミーティングはいらないよ。」
言い換えれば"去るものは追わず"。 男女の別れに話し合いは不要。こんな風にあっさり言えてしまうのは恋愛をたくさんしてきたからでしょうか...。