とある真夏の昼下がり、オークボくんから電話がかかってきました。
「ナガイさ~ん。さっき金沢からヘンな野菜が店に届いたんスけど~、こんな野菜みたことないっスよ。ど~すんですかコレ???」
むふふふふ。困ってる。困ってるよ、オークボくんが。
金沢に住む大酒飲みの友人カネミツ夫妻は、このオークボくんのコラムの愛読者で、先日、生のオークボくんをひと目見ようとはるばる金沢からすすきのまでやってきたのです。
その折に、金沢には伝統的な郷土野菜の「加賀野菜」なるものがあり、北海道ではめったに手に入らないので、オークボくんに送りつけて困らせるとたいそう楽しいではないか、となったわけです。
そのカネミツ夫妻が送りつけてきた加賀野菜とは、

小さくてコロンとしているのが「へた紫ナス」。左の三日月型が「千石豆」。どーんと太いヤツが見た目通りの「加賀太キュウリ」。後ろのハデなのが「金時草(きんじそう)」
「豆は・・・まあ茹でれば食べられますよね。でもこの、へた何とかとか、太何とかとか、緑と紫のこの葉っぱなんか、ボクはいったいどーすりゃい~のデ~ス?!」
ああ、気分いい。久々にオークボくんがウソ泣きしております。
しかし、私もはたと困りました。確かにどーすりゃいいのか全~然わかりません。
そこで、店のあかりを消し、オークボくんと交霊会を行うことにしました。加賀野菜の霊を降ろして、料理法をたずねてみようということです。
降りてきました。

交霊会にやって来た加賀野菜の精霊カネミツ。オークボくんの耳元で料理法をささやいている。「・・太キュウリはあんかけや酢味噌・・金時草はおひたしや酢の物・・へた紫ナスは金沢人はソーメンと煮ることが多いぞよ~~」
さあ、精霊の力も借りて、オークボくんはどのように難関を突破したでありましょう。

加賀太キュウリとシジミの冷たいスープ。おっと、精霊のアドバイスをまったく無視したひと皿目。冬瓜のように半透明に煮た太キュウリが美しい。スープの淡い緑色は、皮をペーストにしてこしてから出汁と合わせた。暑い日にぴったりのひんやり感。

金時草のおむすび。塩水に漬けた葉でジャコめしを巻いたもの。独特の青臭さとモロヘイヤのようなぬめりがあり、わりとクセになるかも。濃い緑と赤紫の葉と白いめしのコントラストが目にしみる。またもや精霊のアドバイスは無視。あくまで金沢の挑戦に打ち勝つ姿勢か?

へた紫ナスのとりめん。負けたワケじゃないですよ。ソーメンじゃないですからネ。とりめんですからネ、というオークボくん必死の抵抗がうかがえる1品。焼いたへた紫ナスのおひたしにとりめんを巻き入れ、茹でた千石豆を添えた。
大胆不敵に加賀野菜を送りつけてきたカネミツ夫妻、かたやアホ科の天才料理人オークボくん。
みなさんはどちらに軍配をあげますか?
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 8月<金沢からの挑戦>
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://spiritlink.80code.com/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/1887
コメントする