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9月<なぞの物体 UFロウ>

「ハチの巣みたいなもんもらってきたから料理してよ」
「・・・ナガイさん、なんすか? 巣みたいなもんって」
「だーかーらー、ハチの巣みたいなもんだよ! 中国だってよく料理に使ってるじゃん」
「あれはツバメの巣でしょ~!? ハチの巣ったら韓国料理じゃないですか???」
「違うよ! 肉じゃないよ。ブンブン飛ぶヤツの巣だよ。ほら!」

「こ、これ・・・どやって食べるんすか」

ふ。そんなもん知るわけないもんね。
最近、オークボくん、難題をふっかけても楽々クリアして素敵な料理作るもんだから、ワタクシとしては少々つまらないのであります。
困らせたい、悩ませたい、失敗させたい。ただこの一念だけでハチの巣をゲットしてきたのです。うはははは!

「割って天ぷらですかね~」とオークボくん。
「まぜてアイスクリームもいいかも」とオークボママ。

とりあえず、そのまま試食してみることにしました。

ねっとりした感触の巣をひとかけらずつ口に入れ、かんでみると、

「あま~い!!」

上品な蜜の味が口に広がります。しかしその後すぐ、

「・・・?????」

試食していた全員の頭の上に、はてなマークがピコ~ンと立ちました。

口の中になにか物体が残るのです。蜜の味はとっくに消えてなくなっています。それなのに、かみ終わったガムよりも無味な、くちゃくちゃした物体が残っているのです。

「ナガイさん、これ本当に食えるものなんですか?」

オークボくんが口をくちゃくちゃさせながら不安げに聞いてきます。
そんなもん私だってわかりません。ただ、この物体は飲み込んではいけないような気がひしひしとしてきます。

そこへ店の奥で飲んでいた酔っ払いが通りかかったので、すかさず捕まえて人体実験することにしました。

「これ、おいしいよ。食べてみる?」

酔っ払いが飲み込んだら、私も飲んでみるつもりでした。
ところが、半分野生に戻ったような酔っ払いなのに、ヘンな顔をしていつまでもかんでいるのです。飲みません。動物としての本能が「飲むな!」と告げているとしか思えません。

その時、ハッと思い当たりました。オークボくんも気づいたようです。厨房に走りこんで焼き豚用のタコ糸を持ってきました。
私は物体を吐き出し、丸めてタコ糸をくるみ、火をつけました。

・・・燃えました。

ロウです。物体の正体はミツバチが作る「蜜蝋」だったのです。

後日ネットで調べたら、ハチの巣の壁は蜜蝋で出来ており、それで作られるローソクは古くから仏教やキリスト教の儀式に使われていたそうです。
天然素材なので、食べても問題ないけれど「絶対的にマズい」とも書かれていました。

ああ、飲まなくてよかった・・・。
オークボくんを困らせようと思ったのに、自分が困ってしまいました。
まさに泣きっ面にハチ。とほほ。

ロウと蜜を分離するため、ハチの巣ごととかしたもの
ロウと蜜を分離するため、ハチの巣ごととかしたもの。黄金色が美しく、そのままなめてしまえそうだが・・・

冷えてくると、上面に浮かんだロウが白く固まってくる
冷えてくると、上面に浮かんだロウが白く固まってくる。ここにウインナーでもつければ、ローソクフォンデュのできあがり。

分離したロウで作ったローソク
分離したロウで作ったローソク。

燃えるローソク
燃えるローソク。

分離したばかりのローソクを皿にともして誕生を祝い、黒豚のハチミツ焼きを食するの図
お誕生日が近かったサンミ氏。甘味を食べるのに酸味とはこれいかに。分離したばかりのローソクを皿にともして誕生を祝い、黒豚のハチミツ焼きを食するの図。



(2008年09月25日)

コメント(2)

ながいさん、9月30日はどうもです。東京からの旅行者のKYです。いやいやこの日は北海道のいい思い出になりました。
後日、函館にもよってきました。残念ながら木曜日でしたのでCAR寿司にはよらなかったです。
それではマスタ、ママさんによろしくお願いします。北海道に寄ったら顔を出します~

★KYさん
ど~もど~も。
休暇を堪能され、良かったですネ。
もうちょっと早く来ていたら、オークボくんに
ローソク食わされてたかもしれませんネ~。
ぜひまたお会いしましょう!

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