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酒の一滴は血の一滴

温泉

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、我が家は皆温泉が大好きです。広いお風呂で身体を思いっきり伸ばし、水道水とは確実に違うお湯に身を包み、「あ゛~~~~」っと溜息とも付かない声を漏らしながら湯船に身を横たえている時は『至福』以外の言葉が見つかりません。

中でも露天風呂、更にこれが家族風呂だったりした日にはボルテージは最高潮。周りのお客さんに気兼ねすることなく、裸で子供達と遊べる訳ですから。

お気に入りの温泉は静内の「レコードの湯」
春になると二十間道路の桜を見た帰りに一風呂浴びていくのが我が家の恒例行事です。
入湯料と家族風呂使用料を払った後、従業員に見つからないように子供用のジュースと自分用のビール、更にはオツマミなんかも持ち込んじゃいます。

数年前、仕事上のストレスで身体が、と言うよりは精神的に疲れることの多かった春。つまらない事にイライラしたり、深く考え過ぎて余計に事態を複雑化してしまうネガティブスパイラル。そんな時期に無理やり休みを作って行って参りました。

ザブッと湯に浸かり、冷えた"一番絞り"をググ~っと喉に流し込み、貝ひもの燻製をお湯に濡れないように袋から取り出し、頬張りながら
「いい天気やなぁ~」
「パパ、ジュース空けて」
「ウチ(次男坊は自分の事をウチと呼びます)も食べていい?」
「口の中でいつまで噛まないでいられるか、競争しようよ!」
「あ、○○(長男)がお風呂に貝ひもの袋ごと落とした!」
「ばか!周りのお湯捨てろ!」
「ばかって言っちゃいけないんだよぉ!」
「いいから、早く!」
「あ~あ、せっかくの燻製がお湯で戻されちゃって...。」

一事が万事こんな感じ。
周りに他のお客さんがいたら、とてもじゃないけどゆっくりできません。
でも、これが家族風呂の醍醐味なのです。

さて、そろそろあがりますか。
「◎◎ちゃん(長女)、やっぱり温泉は気持ちいいねぇ。これで明日からまたパパは仕事頑張れるよ。」
「そんなに頑張らなくていいよ。」
「え!?」

当時は「頑張ってよ」「頼みますよ」と周囲から毎日のように言われ、自分でも「頑張らなきゃ」「俺がやらなきゃ」と追い込まれる毎日。
毎晩疲れた顔で帰宅する自分を子供ながらに感じていたのでしょうか。
予想外の言葉に、不覚にも涙がピュッと飛び出てしまいました。
急いで顔を洗って誤魔化したけど、ばれてたんだろうなぁ。


(2008年02月07日)

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