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酒の一滴は血の一滴

第47回 美容医療業界の広告事情

北海道のみなさん、こんばんみ。

今日は広告を制作する側と反対側、つまり広告を依頼する側のお話をさせていただきたいと思います。

当クリニックが開設されたのは1961年、昭和36年の事でした。
当事の広告媒体といえば新聞や週刊誌といった紙メディアとラジオ・TVコマーシャルくらい。インターネットもタウン情報誌もありません。

昭和40年代に流されていたクリニックのCMは、全く動かない画面に音楽とアナウンスのみのシンプルなもの。
それでも当事としては広告効果が充分あったのですが、昭和50年代後半から多くの美容外科クリニックが札幌に進出し始め、専門的なマーケティングに基づき、小動物や外人モデル・芸能人、そしてテーマソングが添付されたCMをバンバン流し、スポンサーとなって特別番組を放映したりと、美容医療業界における広告事情は一大異変を迎えたわけです。

隣のあの娘は○○娘
あいつの彼女も○○娘
ああ~、なんてステ~キな
○○、びよ~う、けいせいげか~♪

当事3歳の娘まで覚えて口ずさむ程の圧倒的な物量作戦。
その分野のプロが構成し、放映する時間帯までも研究し尽くされては個人経営のクリニックはとてもじゃないけど対抗できません。
圧倒的に資金の桁が違うのです。

また、どんなに素晴らしいCFを作ったとしても、その使い方一つ誤れば何の効果も期待できないクズCMになってしまうのです。
限られた予算の中で、効果的に広告を流すにはどうするか。

例題
① 毎日通る人通りの多い道があったとします。
ある時、その道を通るといつもと違ったポスターが貼られてました。
特に印象深いものでも興味深いものでもなかった為に、そのまま見入ることなく素通りしました。
翌週にまた同じ道を通ったとき、そのポスターは貼られていません。

② そんなに人通りが多いわけでは無い道があります。
その道にある日、新しいポスターが貼られていました。
特に印象深いものでも興味深いものでもなかった為に、そのまま見入ることなく素通りしました。
いつも通る度にそのポスターを見かけます。

さて、広告効果の高いのはどちらでしょう。

言うまでも無く②です。

最も効果の高いのは人通りの多いメインストリートで派手な広告を短期間でもバンバン流し続ける事でしょう。狙ったターゲットに対して確実に殺傷力の高い爆弾を一気に多数ぶち込むクラスター爆弾の如く。
ただ、決して資金が潤沢とはいえない個人経営のクリニックではとてもじゃないけど太刀打ちできません。
限りある少ない資金で、確実にターゲットに対ししっかりと印象付ける。
その為には地味な努力を地道に続けなくてはなりません。
ただ、その方法がTVだけなのか...。

インターネットが普及し、タウン情報紙やフリーペーパーが溢れ、情報の検索手段が広まり続けるご時世です。
一方的に情報を受け取るのではなく、需要に対して最小限の労力とタイムラグで最大限の情報が供給される事を望まれる時代。

医学部では決して教えられる事の無い、国家試験にも出ない、それでいて個人経営を行なう上では無視の出来ない広告戦略技術を四十路にして学び、身につけるのは並大抵のことではありません。
かくして、今夜も勉強会と称し異業種交流会にせっせと足しげく通うわけであります。


(2008年07月17日)

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