韓国人と知り合ったら、すぐに年齢を尋ねられることが多いので、日本人の中にはぶしつけだなと思う人もいるかもしれない。でもこれ、韓国の文化の一部なのだ。
韓国では一歳でも年が上だった場合、ある程度仲良くなったら名前の後ろに、お兄さんと言う意味の「오빠(オッパ/女性が男性を呼ぶ時)、형(ヒョン/男性が男性を呼ぶ時)」お姉さんと言う意味の「언니(オンニ/女性が女性を呼ぶ時) 누나(ヌナ/男性が女性を呼ぶ時)」をつけて呼ばなければならない。また、年上の言うことにはある程度従わなければならず、年下は年上に失礼があってはならない。これは韓国社会に深く浸透している儒教の精神に関わっている。この上下関係を位置付けるために最初に年齢を聞くのだ。
知り合った人が年下なら、ある程度こちらも自分の意見を言ったり、わがままを通すことができる。相手も気を使ってくれるし、タメ口でもOK。だが、一歳でも上なら状況が逆転する。こちらが合わせないといけないし、言葉遣いも気をつけないといけない。だけど、食事や遊びの支払いは年上がしてくれる。自分が上のときはもちろん支払いは自分。体育会系というか・・・、なんとも興味深い文化だ。
中国に留学中、寮の隣の部屋の住人は韓国人留学生だった。私よりいくつか年上の彼は、年下の韓国の留学生数人を指差して、「彼らは僕の弟だよ」と言った。親戚一同で留学してるの!?と思ったが、後からこれが韓国独特の文化で、年が下だと基本的にはみな弟、妹と呼ぶのだと知った。
韓国ドラマのなかで若い女の子が、鼻にかかった声で「オッパ~~」などと言っているのは聞いたことがあるかもしれないが、「オッパ」と呼んでいるからといって、本当のお兄さんではない。彼氏が年上だった場合は、彼氏をそう呼ぶことが多い。
血のつながった兄弟でもないのに、年上の人をお兄さんお姉さんと呼ぶのに最初はかなり抵抗があった。でも寮の中は韓国人が9割だったので、すぐに韓国文化が生活の中に入ってきて、(韓国人留学生が韓国式のやりかたを譲らないという面もあったが)気がついたら彼らを「オッパ、オンニ」と呼ぶようになり、オッパ、オンニたちも中国に不慣れな日本の妹たちの面倒をよく見てくれた。(年上は年下の面倒をよくみないといけないため)
もうひとつ付け加えると、同じ年生まれというのは特別な意味を持つ。たとえば1979年生まれ同士だったら上下関係のない「友達」になれる。だから、同じ年生まれだと分かると妙に相手が喜んで、親しげな態度をとることが多い。
日本と韓国はいろいろな面で似ているというけれど、実は全然違う。知れば知るほど。文化の違いって本当に面白い。
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