中国人の友達に
「カコのお母さんの苗字はなんていうの?」
と聞かれて
「カタヒラだよ」
と、言うと周りにいた中国人が一斉に笑う。
「え~!あんたんち、お父さんとお母さんが同じ名字なの?すごい偶然だね!」
「日本人は結婚したら、女の人はほとんどだんなさんの名字になるんだよ」
「そうなの!?」
私にとっては当たり前だと思っていることが、こんなに驚かれるとは。中国も韓国も結婚後、女性も男性も名字が変わらないから新鮮だったようだ。(生まれた子供は一般的には父親の姓になる。)
「でもさ~、なんか不公平な感じよね」
と、男女平等に敏感な中国人の女の子たちはこう言うときもある。
「日本人女性は結婚するとき、相手の名字と自分の名前の相性を良く考えなきゃいけないんだよ。例えば、私は『カコ』だから、『おおば』さんだと、『おおばかこ』になるから、『おおばかな子』ってなっちゃうでしょ」
などと冗談を交えて話してみたけど、みんなあまり笑わなかった。ここ笑うとこなんだけど…。国が違えば笑いのツボもちょっと違う。
日本人の名字は、中国人にはスゴク面白いみたい。中国人は漢字そのままの意味でとるので、例えば「長田(長い田んぼ)」、「山上(山の上)」、「木下(木の下)」、「小川(小さい川)」などは、「へ~、場所の名前が名字になるんだ!」と思うそうだ。
「大口(大きな口)」「高鼻(高い鼻)」、「犬養(犬が養う)」「鬼頭(お化けの頭)」などは、笑ってしまうらしい。(この名字の方ごめんなさい!)
あと傑作なのが「我孫子(あびこ)」さん、「我妻(わがつま)」さん。「我孫子」は「私の孫」、「我妻」は「私の妻」の意。
なので、「この方は我孫子さんです」と中国語で紹介した場合、
「这位是我孫子・・・(この方は私の孫です。)」
と、中国人には聞こえてしまう。えっ、こりゃまたずいぶんお年を召したお孫さんで・・・。などとびっくりされる。我妻さんの場合は「この方は私の妻です」と聞こえ、我妻さんが男性だった場合、誤解を招くかも。
一般的な中国人は、日本人の名字は2文字だと思い込んでいるので、1文字の名字の人は日本人にあらずと思われ、「本当は何人なの?」と聞かれる。3文字や4文字の名字は、勝手に上2文字で呼ばれてしまうことが多い。そして、訂正してもなかなか直らない。そのうち、それが定着してしまい、まぁ2文字でもいいかと思えてくる。中国留学中、留学生の中にもそういう人たちがいて、帰国するまで頭の2文字で呼ばれ続けた。
日本人の名前は、中国では中国語の読み方で呼ばれる。「片平(カタヒラ)」の場合、「pianping(ピィェンピン)」となる。以前「相場さん」という方が中国で自己紹介したら、相手がふきだしたことがあった。「相場」は「xiangchang(シャンチャン)」と読み、「香腸」つまり、「ソーセージ」と全く同じ発音だったのだ。「私はソーセージといいます」と言ったことになる。この場合、漢字は違うが、発音がたまたま同じだったために笑いを誘う結果になった。
韓国人が大笑いする日本人の名前もいくつかある。次回はそれについて紹介することにする。

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