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第44回 地縁 運命共同体!?

中国には56も民族があって、民族が違っても個人個人での付き合いなら問題ないのだが、集団になって民族を背負ったとたんに
「○○民族は大嫌い。」
などと言い出して、けんかになることもしばしば。去年の秋も山東省で、イスラム系の回族と漢民族が数千人規模で衝突して多数の怪我人が出た。

民族だけじゃなく、出身地ごとの派閥もある。その対立は日本以上のものだった。関西人が言う「東京もんは嫌いや」なんてまだまだかわいいもの。韓国にいたとき、私はいつも中国福建省の友達と一緒に過ごしていたが・・・、山東省の友達からは、福建人は品がないから一緒にいないほうがいいよ、と言われていた。福建人は福建人で、山東省や中国東北地方の人間は、喧嘩っ早くて田舎くさいからつきあうんじゃないよ、と私に言う・・・なんてことがよくあった。同じ中国人同士なのに、どうしてそこまで言うのかな~と最初は不思議に思ったが、中国は地縁意識が強いということを後で知った。

同じ地域出身だと強固な仲間意識で結ばれる。同じ地区の出身者が常に行動を共にし、その地域の方言だけで話すという光景をよく見た。だが、その仲間意識が原因で流血事件になることも・・・。
韓国で中国人街に滞在中、標準語圏(北京語圏)の子が、方言で話している地方出身の子数人に仲間はずれにされたと思い込み、殴り合いの大喧嘩になる・・・なんてことは、よく耳にすることだった。

そして、仲間意識が強いので、仲間がやられたら黙ってはいない。必ず加勢する。自分は関係なくても、仲間に害が及んだらやり返すこともある。なので、最初は小さい小競り合いでも、だんだん大きくなって、気づいたら数十人VS数十人、だれが味方かもわからなくなっちゃってたりして・・・。

ある日、福建の友達が二人入院したと聞いて、急いで病院に駆けつけたら、原因はけんか。福建人VS東北人、数人対数十人でかなり分が悪かったようで。二人ともスコップで殴られて、指がちぎれそうだったので、緊急手術したということだった。二人は仲良く丁度反対の手の同じところにぐるぐる包帯を巻いていた。

けんかの原因は、福建の友達が携帯電話を貸さなくて、「福建人はケチだな!」と罵られたことに始まり、1対1がいつのまにか数十人を相手にすることになったということだった。

病院に集まった福建グループの子たちが、口々に
「よぉし、お礼参りだ!!」
などと言っているので、一応止めたのだが、
「だって仲間だから、カタキをうつのは当たり前だろう?」
と言うので、
「それで問題が大きくなることもあると思うんだけどね・・・」と言ってみたが、効果なし。そして泥沼の報復合戦へ突入・・・。(なんとか収拾がつきましたが)中国人の地縁意識の強さをひしひしと感じたのであった。



(2008年04月24日)

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