同じ大学の韓国人留学生達は、非常にお酒を飲むのが好きだった。特に男性はそう。毎日というのは言い過ぎだけど、二~三日に一回くらいは、大なり小なり誰かの部屋で宴会が行われていたんじゃないだろうか。夜になると、怒鳴っているのか笑っているのか、大きな声がよく聞こえていた。日本人の留学生もたまにそれに混ぜて貰ったりしたが、そのテンションの高さとお酒の量にはただただ驚くばかり。
ビールはケースで買ってくる。ぬるいハルビンビールのときもあったけど、韓国料理店で売っている韓国ビールのときもあった。韓国焼酎も必ずある。だいたい宴会が始まる時間は遅いので、ビールを買いに行こうとしても、門は閉まっている。寮の門限は夜10時なのだ。
当時、ハルビンの大学では外国人は隔離されていて、勝手に大学の外に住むことはできなかった。治安がよくなかったので、外国人の安全を守らなければいけなかったからだ。中国人は受付で身分証を提示しなければ、外国人寮の中に入ることはできなかった。ハルビンの公安もときどき様子を見に来ていた。寮にいては、夜、自由に出かけられないので、長くいる韓国人やロシア人の中の何人かは、こっそり知り合いの中国人に助けて貰って外にアパートを借りて住んでいたけど、留学生を管理する「外事処」の人たちにばれてしまい、(外事処は留学生寮の一階にあったので、いないとすぐわかる)連れ戻される人もいた。
そういうわけで、私たち外国人を守るため?に、寮の周りには高い壁と柵があって、入口には大きな鉄の門があった。この門が10時には閉まってしまうのだ。夜は「大爷(ダーイエ/おじいさん)」がこの門を管理していた。韓国人たちはこのダーイエにお金を渡して、門を開けて貰う。彼らがナイトクラブなどに行くときも、ダーイエにお金やお酒などを渡しておくと、明け方戻ってきても待っていてくれるのだ。お金を渡すのを忘れると大変なことになる。携帯電話もない時代だったので、二階の誰かの部屋に石を投げて起こし、シーツをつたって壁を登り、窓から入らないといけない。もちろんこんなことが「外事処」にばれたら大変なことになるのだが、私がいるときは一度もばれることはなかった。
話を元に戻すが、ダーイエにその大きな門を開けて貰って宴会のためのお酒を買いに行ったら、近所のお店は閉まっていることが多かった。当時コンビニなどあるわけもなく、大学付近の店は夜7時には終わってしまう。中国の店は、強盗防止のために窓に鉄格子がつけられていたり、店のドアは頑丈な分厚い鉄でできていたりする。そのドアをガンガンとたたいて、もう閉店しているお店を開けて貰う。一度などは時間が遅すぎて、お店の人が棒を持って出てきたことがあったそうだ。強盗だと思ったらしい(笑)
今思い出すと笑ってしまうのだけど、当時、ハルビンビールのラベルには500ml±(プラスマイナス)と書いてあって、並べると一本一本微妙に量が違った。つまり、約500ml入ってますということなんだけど、なんともアバウトである・・・。瓶詰めは手作業なのか?!と考えたりした。細かい人は、量を比べて多い方を買っていく。韓国人はケースで買ってくるので、あまり関係なかったけれど。
続く・・・

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守るため…とはいえ、監獄のようですね(笑)
それだけ治安が悪かったということでしょうか。
量がそれぞれ異なるビール…日本じゃ考えられません!
でも、誤差があることがわかるような表記になっているなんて
ある意味親切(?)な気もします。
>さぶりなさん
夜お出かけしたい人には、ほぼ監獄です(笑)
それだけ厳しくしても、やっぱり監視の目をかいくぐって遊びに行く人はいるんですよね。
今はもっと自由なのですが。
当時のビールの表記はおかしかったです。
ちょっとふたが浮いているのもありました。
よく確認して買わないとだめでしたね。
久しぶりにコラム読ませてもらいました~!
自分の知らない国の話は面白いです。
わたしの中国、韓国知識はほぼここのうけうりです(笑)
これからも面白い話を楽しみにしています~^^
>みゆきさん
ありがとうございます!
読んでいただけて、大変うれしく思います。
今後も頑張っていきますので、よろしくお願いいたします!