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第82回 北京レポート⑭ 四合院ホテル

北京の伝統家屋である四合院を改築したホテルを見学する機会があった。四合院は、平屋で庭を中心に東西南北の四方向に家屋がある造りになっていて、胡同(フートン)とよばれる下町の路地に多く存在する。

赤い門を開けて中に入ると、びっくり!ロビー(というほど広くはないが)の鮮やかなオレンジ色の壁、チベットや南方でオーナー自らが集めてきた独特の個性的な雑貨類に、現地の人や風景を撮影した写真。中国の各地を写真入で紹介する英語の本・・・。とってもオシャレな雰囲気なのだ。ここのホテルが他のホテルと違うのは、スタッフたちの手作りの部分が多いことだった。印象的なオレンジ色は、オーナーとスタッフが自分たちで塗り、家具も自分たちで作ったり、配置したりしたそうだ。オーナーもスタッフも若い!20代後半。

部屋は9部屋。4人部屋、2人部屋がある。4人部屋のほうはトイレ、シャワーは共同。2人部屋はカーテンのついた伝統的な中国のベッドで、部屋にトイレとシャワーがついている。まだ改装中の部屋もあるといった。

それにしても中国は変わった、と思った。日本なら自分でペンションを作ってしまう・・・なんていうのはよくあるかもしれないが、中国でもそのような人が登場するとは!しかも、オシャレだし。お茶のコースター一つとっても、アジアンな雰囲気たっぷりで、オーナーのセンスのよさが伺える。オーナーはバックパッカーとして中国各地を旅して、いろいろな国の人と出合い、このホテルを始めようと考えたのだそうだ。昔はバックパッカーと言えば日本人か西洋人が多かったが、今は経済成長のお陰もあり、いろいろなところに旅行する人が増えているようだ。今は昔に比べて、いろいろな世界を見て多様な考えをもつ中国人が増えたように思えた。

外国人が多いので共通語は英語。スタッフは皆英語堪能。私が日本人だとわかったら、あるスタッフが英語で話しかけてきたが、彼は日本の禅に興味があるらしく、難しい話になると私はちんぷんかんぷん。結局中国語に。彼と話していると、部屋から出てきた西洋系の女の子が「Hi!」と彼に挨拶した。「彼女はスイス人だよ」と彼は言った。ここのスタッフは積極的に宿泊客とコミュニケーションをとっているようだった。

ロビーにはパソコンが2台あり、自由にインターネットができる。飲み物もコーヒーやカクテル、ウィスキーなどが何種類かあり、その辺のカフェよりも充実している。壁には宿泊客用に「請帯我去○○○/Please take me to○○○」とホテルの住所が書かれた紙が貼られていて、この紙を持っていけば道を尋ねるときや、タクシーに乗るときに便利である。中国語ができない宿泊客にはうれしいサービスだと思う。

カウンターに宿泊の記念に書き込むノートがあったのだが、その中に一つだけ日本語を発見した。「このホテルが気に入って、日本に帰りたくない。」と書かれていた。若い旅行者なのだろう、元気のいい文字が躍っていた。私も昔、リュック一つで中国のいろいろな地方を旅したことを思い出した。外国人の旅行者が多い観光地には、ドミトリーがあるので、必ずそこに泊まった。安ければ25元(当時日本円で400円程度)だったので、そんなにサービスはよくなかったが、いろいろな国の人と中国語や片言の英語で交流するのはとても楽しかった。こんなにオシャレでサービスのいいホテルがあったら、外国人に受けること間違いなしだろう。普通のホテルとはまた違った中国独特の雰囲気が楽しめるし、ちょっと外に出れば、下町の中国人の生活を垣間見ることができる。

政府が一部文化財として保護している胡同もあるが、北京オリンピックのために取り壊されたものも多い。留学中に何度も見に来た胡同だったので、情緒ある町並みが減っていくのを残念に思っていたが、最近ではこのように四合院をホテルやレストランとして活用しているものも多く、こういう形で伝統を残していくのも一つの方法かなと思った。



(2009年02月05日)

コメント(2)

こんにちは、たまたまたどり着きました。

こちらのホテルの住所や名前は何なのでしょうか?
基本情報が書いてないのは気になります~。
最低限のお店の情報は,常に書いたほうが良いのでは?と思いました。

>natukiさん
こんにちは!コメントありがとうございます^^
このサイトはお店紹介のサイトではないのと、書いている内容によって、名前までは載せてほしくないというお店もあったので今までは載せていませんでした。
今後は、いいなと思ったお店は、了解を得てから掲載させていただきますね。
このホテルは「団園」といって北京の西城区にあります。

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