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第8回 椅子の文化、床の文化

遊びに行った友達の家で、私が正座をくずさないのを見ると、韓国人の友達も中国人の友達も「そんな疲れる座り方しなくていいよ。足痛くないの!?」と言うことがよくある。でも、人の家に上がってすぐに足をくずしたり、胡坐をかいたりするわけにはいかないと日本人の私は思ってしまう。

韓国は日本と同じように、家の中では床に直接座る文化。西洋の文化も入ってきているので、最近はソファやいすのついた食卓テーブルがある家も多いけど、もともとは床に直に座って食事をしたり、TVを見たりする。寝る時もベッドじゃなく直接床に布団を敷く。(最近はベッドも多いけど)
正式な座り方は正座ではなく、男性は胡坐。女性は胡坐をかいた状態で片方の膝を立てて座る。胡坐はちょっと日本人には抵抗があるかもしれないけど・・・、韓国では別に礼を欠いているわけではない。

中国は椅子に座る文化なので(中国人の中でも韓国人と同じルーツの朝鮮族を除く)、韓国に来たばかりの中国人の友達は、床に座るのに慣れていなくて、足が痛くてしょうがないと言っていた。椅子の生活を送っていた人が、床の生活に慣れるのは大変なことらしかった。

こんなことがあった。韓国でレストランに入り、「小上がり」に上がった。私たちは直接床に座ったが、隣の旅行客らしい中国人団体は、小上がりにお風呂場で使うような椅子を並べてその上に座っていた。机がかなり低すぎて食べづらそうだったが・・・、彼らはどうしても床に座るのには抵抗があったようだ。

中国人が寝るのはベッド。椅子がない部屋では、みんなベッドに座るので、ベッドのスプリングがすぐにだめになる。友達の家で誕生会をしたとき、10人くらい人が来て、椅子が足りないので、全員ベッドに腰掛けていたらベッドがメキメキいって、足が折れた。笑い話じゃなく、本当の話。

また、中国人の家に行ったとき、私が床に正座していたら、友達が驚いて
「何で床に座ってんの?ベッドに座ってよ。腰が冷えるよ」
と言った。床に座らないのが前提になっているので、床は石やコンクリートで造られていることが多い。やっぱり地べたに座ると、とても冷たい。韓国は床にオンドルと呼ばれる床暖房が入っているので直に座るととってもあたたかかった。これには床に座る習慣のない中国人はびっくりしていた。

韓国では基本的に日本と同じように靴を脱いで家に上がるが、中国では土足のまま生活している家も多い。靴ではなく室内用のサンダルを使っている家も多いが、これは素足で歩くと、床が石なので足が冷えるからだと思う。完全に素足になるのは、布団に入るときだけ。(中国はトイレとシャワーが同じ場所のユニット型。でも湯船はない。普通はシャワーを浴びる時も、サンダルかスリッパを履く)
もう一つ付け加えると、中国の家は天井が高い。部屋を広く見せるためだという。でも、暖房や冷房が効きにくい・・・。壁には断熱材入っていないし、建てつけもちょっと・・・っていうのも原因だけど。

国によって座り方や生活のスタイルも全然違う。私は中国や韓国の文化に触れて、正座はどこの国にでもあるものではなく、日本独特のものだと初めて知った。床に座るのに慣れていない人がいることも。今では中国の友達を招いたときには、椅子に座ってもらうようにしている。

中国福建省の家

※写真は中国福建省の家です。


(2007年08月09日)

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