中国にいるとき、友達が婚約指輪を選ぶのにつきあわされたことがある。一日中歩き回り、めぼしいデパートのアクセサリー売り場をいくつも見て回った。中国のアクセサリーのデザインは、日本の流行のものとはかけ離れている。日本人が好むプラチナや銀より金が多いし、ぎらぎらして主張の激しいデザインのものが多く、シンプルなものは少ない。
彼女は大きなダイヤが付いた指輪を選ぶと、すぐにダンナさんに電話をして会社から呼び出した。 ダンナさんはやって来て、ちらりと値段を見ると、
「たっけぇ~、安くしてよ!」
いきなり値切った。
ここ、デパートです。アモイで一番大きなデパート...。外資系の。
「それはできません。ただ今300元お買い上げいただいたら80元の商品券をお渡しするキャンペーンを行っておりますので...。」
数百元買ったら、いくらかの商品券で還元というのはよくやっているキャンペーンだ。店員がダメダメと言っているのに、だんなは全く引き下がらない。
「高すぎるわ。これじゃ買えないよ。せめて○○○元だよね。そのくらいサービスしてよ。」
などとしつこく食い下がる。
「無理です」
「そこを何とかしてよ」
これを繰り返すこと1時間半。もう無理でしょう、いい加減あきらめたら?と思っていたら、店員が折れた。
「では、○○○元で。」
「もうヒトコエ!」
結局、2,500元(1元=15.7円/帰国直前のレート)以上も安くなった。言ってみるもんだ。
中国では商店街や市場では、基本的に値切って買い物をする。店員の言い値で買うことはあまりない。値段を聞いて帰るフリをしたら、一気に半額以下まで下がることもある。中国人は、本当に駆け引き上手だ。私も最初はそんなことできない・・・と思っていたが、半年も滞在するうちに物の相場もわかり、度胸もついて、たった3元のものでも2元にまけてくれと言えるようになった。
私はこの日、商店街や市場だけでなく、デパートでも値切れることを知った。ダイヤの婚約指輪でも値切れちゃうんだ・・・。そういえば、それも値切れるの!?とびっくりしたものがもう一つ。留学中、大学の近くで知り合いの女の子がおまわりさんにバイクの3人乗り(※2人じゃないですよ)で捕まっているのを見た。そのときの会話。
「罰金100元払いなさい!」
「アイヤー、今私10元しかないよ。」
「3人合わせても30元しかない。これでカンベンして下さいよ」
「本当にそれしかないのか?」
「ないです、ないです。私たち急いでいるんです。30元払いますから」
「仕方がないな、今回はそれでいいけど、3人乗りはしないように!」
・・・罰金も値切れるんですか・・・。
中国って、どんなものでも値切れるのかもしれない。罰金すら値切れるんだから・・・。

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