私は1月1日、元旦生まれ。日本では一年で一番大きな祝日で、親戚回りをして、おせち料理を食べて、初詣に行って、お年玉、書初め・・・、などなどイベント目白押しだが、韓国・中国では新暦(日本で使われている太陽暦)の1月1日はただ年が新しくなるという意味しかもたない、いたってふつう~~の休日。これといった行事もない。中国に留学中は、12月末ぎりぎりまで授業があって、年末という感じは全くしなかった。毎年日程は変わるが、1月か2月にある旧暦の正月(旧正月)を盛大に祝うため、新暦のお正月は存在感がないのだ。自分の誕生日が、毎年「特別な日」だった私はちょっとびっくりした。(「特別な日」とは言っても、「特別」すぎてみな忙しいので、両親ですら私の誕生日だということを忘れているのだけど・・・。「おめでとう」は「お誕生日」じゃなくて、「あけまして」のほうだし。)
数年前、韓国の中国人街で迎えた元旦の朝、食卓には麺とゆで卵がまるまる1個入ったどんぶりが用意されていた。ルームメイトの玲燕(リンイエン)が早起きして作ってくれたのだった。
「お誕生日おめでとう!さぁこれを食べて。中国では、誕生日には卵と長寿麺を食べるんだよ」
この麺は長寿麺という細長い麺で、食べると長生きすると言われている。切らないで食べたほうが長生きするよと言われたが、そりゃ無理ってもんです・・・。白くて(汚れのない)丸いゆで卵には「何事も円満に、順調にいくように」という願いが込められている。
因みに韓国では、誕生日にわかめスープを食べる。わかめスープは、妊娠中、出産後の女性が栄養をつけるために毎日のように食べる習慣があるので、自分が生まれた日にわかめスープを飲むというのはそこからきているらしい。このスープにも長寿の願いが込められているそうだ。
その夜、ルームメイトとその友達が10人くらい集まって、誕生パーティをしてくれた。片言の韓国語しかできない友達が、苦労して買ってきてくれた大きなケーキのろうそくに火を灯して、
「心の中で願い事をしてから、吹き消すんだよ。中国ではそうするの。そうしたら、願いがかなうから」
と、誰かが言ったので、彼女たちとの友情がお互いに帰国しても、ずっとずっと永遠に続きますように・・・と願う。
日本では誕生日にどんなものを食べるのと聞かれたので、ケーキ以外特に食べるものってないなぁ、と考えていたら、突然視界が真っ白に。誰かが私の顔に勢いよくクリームを塗りつけていた・・・。
「これも中国式!」
みんなで人の顔に、べたべたクリームを塗りたくる。妖怪のようになったとき、
「はいっ!写真撮るよ!イー、アル、サン・・・」
ぱちり。記念撮影・・・。
私もだまってはいられない。誕生パーティは、いつのまにか大騒ぎのクリーム塗り合戦へ。部屋の中も、みんなもクリームまみれ。
特別じゃない元旦は、特別な誕生日になった。
※みなさん明けまして、おめでとうございます。今年も週刊コラナビ北海道を宜しくご愛読お願い致します!(写真のケーキのろうそくは、火をつけると花が開いて「ハッピーバースディ」のメロディが鳴ります。)

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