韓国で。韓国語学校の課外授業で、某記念館に出かけたときのこと。先生が「エレベーター前」で待つように指示したら、中国人のクラスメイトたちが一斉に
「エレベーターって何?」
と、私に聞いてきた。
「うそでしょ、中国人って『エレベーター』も知らないの!?この前は、『シャワー』が何かカコに聞いてたよね。」
と、近くにいたドイツ人が驚く。
「いや…、知らないわけじゃなくて、彼ら外来語が苦手なだけなんだ。」
私は苦笑いしながら、彼らを擁護する。
前回も述べたが、韓国語には、日本語と同じように「エレベーター」「ショッピング」「チケット」などの外来語がたくさん入ってきている。英語圏の人や、外来語に慣れた日本人には、多少発音が違うということはあるにしても、このような言葉は何の問題もなく会話で使えるし、理解できるのだが…、中国では、西洋から入ってきたものを日本や韓国のようにそのままの音で呼ぶのではなく、そのものの性質や使用方法などの「意味」で訳している場合が多い。(人名、企業名、地域名等を除く)
例えば、
■ 「スパゲティ」は、「意大利面条」(「意大利」はイタリア。「面条」は麺。つまり、イタリアの麺)
■ 「エレベーター」は「電梯」(電気の梯子)
■ 「ショッピングセンター」は、「購物中心」
■ 「ロボット」は「機器人」
■「ホットドッグ」は「熱狗」(「狗」は「犬」の意…。)
などなど…。
日本語や韓国語の場合、外来語を聞いただけでは、どういうものなのか分からない場合もあるが、中国語ではその名前を見たり聞いたりすれば、それが何なのかだいたい見当がつくことが多い。特に難しいネット用語や、政治・経済・外交関係の用語は分かりやすくて助かる。
■ アクセス…「訪問」(アクセスナンバーは「訪問号」、アクセスカウンターは「訪問計数器」)
■ ウィルス…「病毒」
■ ツール…「工具」
■ アバター…「化身」
■ eコマース…「電子商務」
■ リスクヘッジ…「避険」
■ エージェンシー…「代理商」
■ ハイパーインフレ…「悪性通貨膨張」
■ インサイダー取引…「内幕交易」
中には、本当によくその意味を捉えて訳されているなぁと感心させられるものもある。日本語は外国から入ってきたものを何でもすぐカタカナ表記にしてしまうので、中国語のように意味で訳したものもあってもいいのに、と最近では思うこともある。
ところが、そのように意味で訳された言葉を使っていた中国人留学生は、普段から日常生活の中で外来語に頻繁に触れている日本人や韓国人とは違い、外来語に弱かった。なので、授業中、教科書に「スパゲティ」「シャワー」「チケット」などの外来語が出てくるたびに、彼らは私に中国語でどういう意味か尋ねてくるのだ。
中国語で説明していると、
「カコ!中国語で私語やめなさい」
と、先生に私がいつも怒られる…。先生が説明しているときでもおかまいなしに質問してくるので、頼むから予習してくるか、辞書持ってきてくれ~~と思った。

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