「犬がモンモンと鳴きました」と、韓国語の初級クラスで、先生が教科書の一文を読んだ。すかさず中国人の学生が、「先生!犬はモンモンなんて鳴きません。ワンワンって鳴くんですよ」と、一斉に異議を唱える。先生は苦笑いしながら、「韓国では犬の鳴き声は『멍멍(モンモン)』なんですよ」と説明した。
動物の鳴き声を表す音は、国によって異なる。中国では、犬の鳴き声は日本とほぼ同じ「ワンワン(漢字では汪汪)」
他の動物は以下の通り。
猫: 喵喵 (ミャオミャオ)
にわとり: 咯咯 (ガーガー)
牛: 哞哞 (モウモウ)
からす: 呀呀 (ヤーヤー)
ねずみ:吱吱(ジージー)
虫のぶんぶん飛ぶ音: 嗡嗡(ウェンウェン)
これらは、比較的日本のものに似ている。
韓国では、
猫:야옹(ヤーオン)
牛:음매(ウンメー)
かえる:개골개골 /개굴개굴(ケゴルケゴル/ケグルケグル)
ねずみ:찍찍(ジックジック)
豚:꿀꿀(グルグル)
からす:까옥까옥(カオッカオッ)
などと表す。
日本人の私の耳には、豚の鳴き声は「ブウブウ」にしか聞こえないのだが、豚はブウブウと鳴くと言ったら、クラスメイトに笑われてしまった。他の国人の耳にはねずみは「チュウチュウ」かえるは「ゲロゲロ」以外の音に聞こえるなんて、とても興味深い。
少し脱線するが、日本語はこのような動物の声を含めるオノマトペ(擬音語擬態語)が、中国語や英語に比べてとても多い言語である。中国人が日本語を勉強し始めたとき、あまりにもオノマトペの種類が多いので混乱してしまうことがある。日本語を教えていてよく聞かれたのだが、「きらきらとぴかぴかはどう違いますか?ごちゃごちゃとぐちゃぐちゃは?さらさらとつるつるはどんなときに使いますか?」などど、これに関する質問が尽きない。
日本の漫画にはオノマトペがたくさん使われていて、翻訳する人がそれに当てはまる中国語がないので困っているという話も聞いたことがある。注釈で「ドアを開ける音」「転がり落ちる音」などと書かないといけないこともあるのだとか・・・。
ちなみに韓国語のオノマトペは日本語より多いと言われている。韓国語を勉強しているとき、これにはずいぶん悩まされた。「これはどう使うの?」と、質問したくなる中国人の気持ちがよく分かった。結局、「ぴかぴか」はこういうときにこう使うなどと一つ一つ覚えていくしかない。中国人の留学生も日本にしばらくいるうちに、難解だったオノマトペをほとんど使いこなせるようになる。
話をもとにもどす。犬はワンワンだ!と主張する中国人の学生をなだめて、先生が次の文「にわとりが、꼬끼오(コッキオー)と鳴きました」を読むと、ドイツ人の女の子が「先生、にわとりは『キッケルキー』って鳴くんですよ!」と猛然と反論した。様々な国の学生をまとめる先生のご苦労、お察しいたします・・・(笑)
* 編集部注 ブラウザの設定によって、中国語・韓国語が表示されない場合が あります。表示させるためにはフォントをインストールしてください

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