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近いのに、遠い国

第11回 韓国の地下鉄事情(2)

韓国の地下鉄には、

  1. 物売り

  2. 宗教の勧誘

  3. 物乞い

がいる。

1. の物売りが売るものはハンガー、名刺入れ、懐メロCD、傘、皮むき器から、歯磨き粉、湿布やバンソウ膏まで様々。大きい商品だとダンボールを台車に乗せて売りに来る。価格は千ウォン~三千ウォン(日本円で百円~三百円)ほどで手ごろだ。売り子は商品を取り出すと、その商品がいかにすばらしいかを紹介するパフォーマンスを始める。どう見ても、その辺の道端で売られているものと同じものにしか見えないときもあるのだが(韓国では露天のように道端で生活雑貨やおもちゃなどが売られている)、売り子のテンポのいい巧みな話術についつい引き付けられてしまう。

「見て見て、ただの洗濯バサミじゃないよ!開封した牛乳パックやお菓子の袋も密封できちゃう大変便利な商品だよ。5個に2個おまけをつけて7個セットで二千ウォン。もともと五千ウォンだけど、今日だけの値下げだよ!」
などど実際にお菓子の袋まで出されて実演されると、必要のないものでも買ってもいいかなという気分になるから不思議だ。

おもちゃ売りの売り子さんが、商品を手にとって楽しいおしゃべりとともに実演を始めると、子供たちの目は釘付け。同伴の保護者が財布からお金を取り出す。商品の機能性というより売り子の話がうまければよく売れるのだ。その車両を一回りすると、次の車両へ・・・。

私も買ってしまったものは数知れず。でも持って帰ってみたらすぐ壊れてしまったり、使ってみたらすごく使いづらいものも・・・。アイディア商品だという縦に複数のハンガーが繋がっていて、洋服を何着もかけるのに場所をとらないというものを購入したが、家に持ってかえってみると、そんなごついハンガーをかける場所がない上に、かける洋服もたいしてなく、やはり使い慣れたいつのものハンガーを使うことに。

でも、パフォーマンスはTVショッピングみたいでなかなか見ごたえがある。あまり特長のない商品でも、マルチな機能のあるヒット商品のように紹介し乗客の購買意欲を掻き立てる話術に脱帽。もしソウルの地下鉄に乗ることがあったら、かなりの確率で遭遇するだろう。

※韓国の地下鉄事情(3)に続く。



(2007年08月30日)

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