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第二回 初めての北海道での撮影 ~雪印~

北海道のみなさん、こんにちは。
いよいよ、スタートしましたねぇ!コラナビ北海道。
ぼくは北海道出身でも在住でもありませんが、基本週イチで更新しながら、東京方面のCM畑から吹く風を、北海道までお届けできたらなぁと思います。
よろしくお願いします。

さて、今日はぼくがCMディレクターとして、初めて北海道で撮影したCMの思い出話などしてみたいと思います。
いまからちょうど20年ほど前のことになります。
フリーランスになって間もないぼくに、雪印チーズを題材にした企業CMを作って欲しいという仕事が舞い込みました。
音楽に「スカボロー・フェアー」(サイモン&ガーファンクルで有名ですが、オリジナルはイギリス伝承曲。なので、誰でも知ってる曲なのに著作権料がかからないんです)を使っていること以外は、これと言って仕掛けのない地味なCMです。

冬と春、2回ロケに行って、雪印チーズの工場でチーズが作られる様子や、雪景色が緑の大地に変わり、凍りついた水が溶けて、川には雪解け水が流れる、そんな北海道の自然を撮影しました。
もちろん有名タレントなど出ているわけでもなく、登場人物と言えば、実際に雪印の工場で
チーズを作る人たちくらいのものです。
こういう、種も仕掛けもない、いわばドキュメンタリーに近いCMを作るのが大好きです。
派手さはありませんが、誇張のないCMを作り続けることが、企業の信頼感につながることは言うまでもありません。
でも、作ったのは、60秒CM。
だからできることなんですね。
普通テレビで流れるCMは、大半が15秒ですから、これでは、刺激の強い表現にならざるを得ません。

それはともかく、20年前と言えば、前田真三さんの写真が大ブームでした。
この雪印チーズのCMはもちろん、前田さんの写真集をもとに、富良野や美瑛の四季折々の風景を、よく参考にしたものです。
80年代半ばから90年代にかけては、北海道に限らず、大自然の四季を写すとなれば、必ずと言っていいほど、前田さんの写真集が、打ち合わせのテーブルに並んでいました。
実際、富良野、美瑛あたりでは、写真集を片手に、この丘はどこだろう?この並木は?と、撮影隊が後を絶たずにやってくるので、ずいぶん地元の方に迷惑をおかけしたはずです。
それほど、CMを撮影する上で、前田真三さんの写真世界が植え付けた北海道のイメージは、決定的だったと思います。

そう言えば最近、前田真三さんの写真集が、撮影の打ち合わせで登場する機会がめっきり減りました。
ブームが去った?北海道の自然が、世の中の人にアピールしなくなった?
いえいえ、そんなことはありません。
実はそこに、この20年の間に起こったCM業界とCM表現の、大変革があったのです。
次回は、そのあたりについてお話してみたいと思います。


(2007年06月28日)

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