北海道のみなさん、こんにちは。
確か、1982年、ぼくが28歳の頃の話。
まだまだ駆け出しのCMディレクターだったぼくは、ゴルフウエアーのCM撮影のために、約一ヶ月の間、デンバー、フロリダ、テキサスなどを転々としながら、アメリカ人のプロ選手を追いかけて、撮影していたことがあります。
その時、初めて知ったのが、マクドナルドのチキンナゲットとセブンイレブン。
まだ、日本で発売前だったチキンナゲットを、飽きずに、よく食べたものです。
そして、ホテルからぶらぶら歩いて、アメリカの片田舎の町にあるセブンイレブンへ、飲み物や軽食を買いにも行きました。
「アメリカには、深夜までやっているスーパーがあるんだな。7-ELEVENなんて、うまいネーミングを考えたものだ」と、思っていました。
その、ほんの数年後には、日本でも、盛んにCMが流れるようになったのですから、いかに日本でコンビニエンスストアーが急成長したかがわかります。
♪セブンイレブン、いい気分♪ というサウンドロゴや、「開いててよかった」というキャッチフレーズが、使われていた時代です。
1980年代の半ばから、90年代にかけて、コンビニエンスストアーと言えば、セブンイレブンとローソンを筆頭に、広告業界を席巻する、花形クライアントでした。新しい都会のライフスタイルを描いて、多くの名作CMが生まれ、有名クリエーターが手がけるようになり、若手CMディレクターの登竜門だった時期もありました。
ぼくも、90年頃に、ローソンのCMをレギュラーでやっていましたが、その忙しさったら、なかった。何しろ、次々と、クライアントがCMを制作するので、そのおかげで、制作会社はじめ、広告業界はずいぶんと潤ったはずです。
流通会社のことですから、ギリギリまで、CMで取り上げる商品が決まらない。広告担当者は、多忙を極めていて、CMの企画も、直前まで決まらない。
結果、短時間で、バタバタと撮影して、仕上げる。すぐにオンエアーする。
制作本数が多いから、一本あたりの制作費は、少なくなる。
いま思えば、コンビニのCMが主流だった時代以降、CM制作の環境が激変(CM制作の低価格化とスケジュールの短縮)したような気がしてきます。
コンビニが世の中に定着するに従って、その存在は、広告の流れを変えてしまいました。
先週のコラム(お茶とCMの話)でも書いたことですが、主に飲料製品がコンビニで、化粧品やシャンプー、洗剤などの生活雑貨が、ドラッグストアー系の量販店で、売れる・売れないが、即、広告に跳ね返ってくるようになってしまいました。
ふと気がつけば、コンビニや量販店の動向に、広告が振り回されているような状態になってしまっていたのです。
そして、いま、ぼくらは、コンビニ的なるものを、見直すべき時代に来ているような気がします。
コンビニでの売り上げに、広告が振り回されることを。
コンビニ中心に、商品が開発されることを。
コンビニに依存しすぎるライフスタイルを。
コンビニの蛍光灯が、時間も環境もおかまいなしに、あたりを照らす環境を。
コンビニが、地方の町の景観を破壊してしまうことを。
コンビニ中心になりがちな、子供や若者の食育を。
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 第37回 コンビニと広告の関係
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