北海道のみなさん、明けましておめでとうございます。
今年も、遠く、北海道に思いを馳せながら、
東京からCMにまつわる話題をお届けしたいと思います。
よろしくお願いします。
さて、北海道はいよいよ、本格的な雪とスキーのシーズン、
到来ですね。
そして、東京では、数年前まで、この季節になると、
雪は降らなくても、必ずテレビから流れ、
毎回話題になった、雪とスキーの定番CMがありました。
JR東日本がクライアントのCM、JR SKISKIです。
1998に制作して、1999年の今頃から流れたのが、このCM
でした。




残念ながら、東京を中心とする関東エリアだけのオンエアーなので、
北海道のみなさんには馴染みがないCMかもしれません。
出演は、このCMを撮影した1998年当時、
人気絶頂だった、吉川ひなのさん。
音楽を担当したのが、北海道出身バンドとして、
人気が最高潮に達していたGLAY。
このCMを撮影したのは、9月初旬のオーストラリアのスキー場でし
た。
名前を忘れてしまいましたが、オーストラリアにも、
こんなに規模の大きなスキー場があるのかと驚く、広さと設備でした。
でも、スキーをやらないぼくでもわかる雪質の悪さ。
もっとも、ひなのさんもスキーができなかったので、雪質は問題なし。
スキー場として、絵になればそれでよかったのです。
いや、雪さえあればよかった、と言っても過言ではないかもしれません。
ぼくにとって、いちばんの問題は音楽でした。
CMのトーンにふさわしい曲がGLAYから上がってくるのか
どうかが、まず、不安でした。
打ち合わせはしたけれど、彼らが作ってきた曲に
NOと言える状況ではなかったのです。
作り直しなしの一発勝負。
最低限の保険に、と出した注文は、
ミディアム・テンポの曲であることと、
雪と恋愛をテーマにした歌詞であることでした。
そして、撮影が終わり、編集しなければならない頃、
上がってきたデモテープを聴いて、ぼくは驚きました。
CMに使うサビの部分こそ、
「逢いたいから 恋しくて あなたを想うほど
寒い夜は 未だ胸の奥 鐘の音が聞こえる」
というものでしたが、
歌い出しは、
「無口な群衆(ひと) 息は白く 歴史の深い手に引かれて
幼い日の帰り道 凛と鳴る雪路を急ぐ」
という、ロック・バンドに似つかわしくない、
なんとも叙情的で、文学調とさえ言える歌詞だったのです。
そして、TAKUROの書く詩の世界には、雪国に生まれ育った
人でなければわからないシズル感がありました。
こんな難解な歌詞で売れるのだろうか?というぼくの不安をよそに、
その曲、「Winter,again」は、1999年2月、発売と同
時に売れまくり、
爆発的なヒット(GLAY最大のヒット曲)となりました。
この曲の前にも、ZOOのChoo Choo TRAINや
gloveのDEPARTURESが、このCMで大ヒットしました。
ぼくとしても、いわば「お祭り的なCM」と割り切って、
メジャーなタレント、メジャーな曲で、確実な話題性をねらったCMで
した。
いまでは、業績不振からか、冬の定番だったJR SKISKIの
CMは、
もうテレビで見ることができなくなりました。
まだまだ景気が良かった頃の、ぼくとしてはめずらしいタイプの
CMのお話しでした。
このブログ記事を参照しているブログ一覧: 第27回 JR SKISKI~雪と恋とCM
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