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第23回 ハウス・シチューの撮影~雪景色とCM撮影

北海道のみなさん、こんにちは。

東京は、ここ一週間あまりの間に、すっかり冬らしい寒さになり、イチョウ(東京都の木)も一気に色づいて、落ち葉が、道を黄色く染めています。
北海道は、もう銀世界目前でしょうか?
そして、ぼくたちCM業界では、この時期、いつになったら北海道へ雪の撮影に行けるかと、いくつかの撮影チームが、待ち構えているはずです。

一般的には、年々、ほんとうに雪が少なくなりました。
どこに行っても、最近、雪が降らなくなったという話をよく聞きます。
それでも、CMの世界で、冬ならではの商品(冬期限定ビールや、冬場にもっともよく売れるチョコレート、鍋料理まわりの商品、冬物衣料など)ともなれば、企画に雪は欠かせない要素です。
しかし、雪ほど、撮影が困難なものは他にありません。

雨なら降らすこともできます。
でも、雪は、降らすことはできても、積もっている状態を作るのは、簡単なことではありません。
冬場に出る商品のCMを作る時期は、たいてい盛夏。
そして、実際には、まだ雪景色などどこにもない時期(10月から11月にかけて)にオンエアーが始まります。
そんな場合は、南半球の国(たとえばニュージーランド)に行って雪景色を撮るか、大掛かりな人口の雪を仕込むしかありません。
しかし、なんとか年内にCMを作って、冬本番のお正月明けにオンエアーを開始したいという冬物商品も案外と多いのです。

ハウスシチューのCM

このCMもそうでした。
いまから7、8年前のハウスシチューのCMです。
メインになるシーンは、東京のスタジオやロケ地で、
11月に、紙製の雪をチラチラ降らせるなどして撮りました。
そして、どうしてもはずせない、雪が降り積もる学校の帰り道や遊び場のシーンは、12月、北海道に雪が積もるのを待って、撮影しました。
ロケハンは、札幌と旭川でやり、ほんとうはより都会的な(つまり東京に見える)札幌で撮影したかったのですが、実際に撮影できたのは、やはり旭川でした。
なにしろ、一日でも早く撮影して、オンエアーしたいという事情がありましたから。

それにしても、まだ雪が降ってもいないところを、雪景色を想像しながらロケハンするのは、なかなか難しいものがありました。
そして、いざ、雪が降れば、雪のない時に心配していた余計なものが見事に消え、美しい銀世界が出現していました。
「誰もが思う、雪の降る学校の帰り道や遊び場」が、うまく撮影できたと思っています。

季節外れの時期に雪景色を撮るのは、なかなかたいへんなことです。
たとえ、南半球まで行く予算があったとしても、そこに行けば、かならず雪がある(それも撮影に値する美しい雪景色がある)というわけにはいきません。
まして、だれもが日常的な、ごくありふれた風景と思うところで、雪景色を撮るのは、困難極まりない。
北海道に住むみなさんには、想像もつかないことかもしれませんが。
雪原にしろ、雪の降り積もる街にしろ、ぼくの知る限り、北海道ほど撮影に適した、雪景色の美しいところはないと思います。
ぼくが経験したいくつかの例をお話ししながら、雪とCM撮影の関係について、これから何回か、お話ししていきたいと思います。
(なんだか、このコラム、話題があっちに行き、こっちに行きしていますが、まぁ、気長におつきあいください。)


(2007年11月29日)

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